漂着プラごみ使いオブジェ 柴田さん 8月に作品展 海洋汚染に警鐘

西日本新聞 ふくおか都市圏版

 28日に大阪市で開幕した20カ国・地域首脳会議(G20サミット)でも主要議題となったプラスチックごみによる海洋汚染防止を訴えようと、福岡市を拠点に活動するアーティスト、柴田みなみさん(29)が、自ら海岸で拾い集めたプラごみなどを使ったオブジェづくりに取り組んでいる。8月には同市西区西都の西部地域交流センター「さいとぴあ」で、クジラをモチーフにした長さ3メートルの大作などを展示する作品展を開く。

 柴田さんがプラごみに関心を持ったのは6年前。知人の依頼で、同区の今津海岸の清掃活動をPRするポスターを制作したのがきっかけで、実際に清掃にも参加した。冷蔵庫や浴槽といった大型のごみをはじめ、国内や中国、韓国からの漂着ごみが軽トラック数台分回収されたのを目の当たりにし、汚染のすさまじさを知った。

 一方で、プラごみを不要物としてではなく、アート作品として再び生かしていけるとも感じた。「波打ち際に滞留しているプラスチックのボールとかは、とてもカラフル。作品の材料に使えば、もう一度、ごみではない新たなモノとして命を吹き込める」と、オブジェづくりに挑み始めた。

 制作が本格化したのは1年半前。地元の人たちが自発的に海岸を清掃し、自然を伝え残そうとする意識が根付く土地柄が気に入り、今津で知り合った人の民家を借りて工房を設けた。それ以降、週2回、ポリ袋2枚を手に、近くの海岸に出かける。1枚は作品作り用、もう1枚は作品にはできない漂着物を回収するためのものだ。

 作品展のタイトルは「ORINASU スクラップでビルド」。針金で魚をかたどってビニール製の包み紙やひもを色鮮やかに織りなしたり、流木におもちゃの破片や容器のキャップをあしらったりした作品づくりを手掛ける。材料には家庭のごみや産業廃棄物も利用する。「まだ十分に使えるのに捨てられたり、置き忘れなどで不本意にごみになったりしたものもある。『もったいない』との思いを込めて作品にし、再び魂がこもるモノとしてよみがえっているのを感じてもらいたい」と話す。

 作品展は8月6日~同27日で絵画も含め約70点を展示。期間中の土曜、日曜日には作品にこもる命の象徴として、クジラの大作に備えられた赤いビニール製のハート形オブジェを点灯させる体験ができる。

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