【ひと】日本ラグビー協会の会長に就任した森重隆(もり しげたか)さん

西日本新聞 総合面

 ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会開幕を前に任された日本協会トップの大役。福岡市で営むガラス店の家業との二足のわらじだけに多忙に拍車がかかる。「ガラス協会の会長になったと思った人も多いのでは(笑)」。トレードマークの口ひげを揺らし、重圧を吹き飛ばす豪快な笑い声を響かせた。

 福岡高でラグビーを始め、明治大から新日鉄釜石(現釜石シーウェイブス)へ。激しいタックルが武器のバックスの中心選手として日本選手権を5度制し、日本代表の主将も務めた。1982年に現役を引退。その後家業を継いだが、ラグビーとの関わりは途切れることはなかった。

 OB会に頼まれた福岡高の監督は94年末から約22年に及んだ。日本代表のエースと期待される福岡堅樹選手らを育て全国大会にも出場。退任後は九州ラグビー協会会長に就任。郷土のラグビー界に盛り上げ役として尽くしてきた。

 よく通る野太い声に人情味あふれる明るい笑顔。人を引きつける天性の魅力がある。W杯後の展望が描けず、課題も山積する中で“火中の栗”を拾う役回りながら、「上に立つ人間は意気に感じてやるやつじゃないと」と意に介さない。「九州のラグビー熱がこれだけ高いのは歴代の指導者のおかげ」。心の奥には自らがのめり込んだラグビーへの恩返しの思いがある。迫るW杯。「一生に一度でなく、また何年後かにやろうと思える文化を根付かせたい」と誓う。大好きなゴルフが癒やしだったが「1カ月の3分の2は東京を拠点に過ごす。当分は行けないなぁ」と苦笑いする。67歳。

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