米朝非核化協議再開へ 板門店、3度目首脳会談 米大統領 初の北朝鮮入り

西日本新聞 一面

 【ソウル池田郷、ワシントン田中伸幸】トランプ米大統領は30日、韓国と北朝鮮の軍事境界線がある板門店を訪問し、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談した。両首脳は北朝鮮の非核化問題を巡り、2月の首脳会談が決裂してから中断していた実務者協議を2~3週間内に再開させる方針で一致した。会談はトランプ氏が6月29日に呼び掛けて電撃的に実現。トランプ氏は現職の米大統領として初めて板門店の軍事境界線を越え、北朝鮮側に入った。

 米朝首脳会談は昨年6月のシンガポール、今年2月のハノイでの会談に続き3回目。板門店には韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領も同行した。

 会談は韓国側の施設で行われた。トランプ氏は会談後、記者団に対北朝鮮制裁を「維持する」と述べる一方、交渉の進展次第で制裁を見直す可能性もあるとした。米メディアによると、会談でトランプ氏と正恩氏は、ホワイトハウスと平壌へ互いに招待したという。

 トランプ氏は今回の電撃訪問を来年の大統領選へ向けて外交成果として誇示する狙い。会談に応じた正恩氏は制裁緩和の糸口にしたい考えだ。ただ、北朝鮮側は2回目の会談で寧辺(ニョンビョン)の核施設廃棄と引き換えに制裁の大幅な解除を求めたが、米側は完全非核化の先行を譲らず決裂した経緯があり、再開後の協議で歩み寄れるかは不透明だ。

 1950年に始まった朝鮮戦争は53年に休戦協定が結ばれたものの、米朝は現在も「戦争状態」にある。現職の米大統領として初めて敵国に足を踏み入れたトランプ氏は「歴史的な日だ」と述べ、正恩氏は「私たちの素晴らしい関係がなければ、このような対面をたった1日で実現することはできなかった」と応じた。

 文氏は米朝首脳会談に先立ち、トランプ氏とソウルで会談後、共同記者会見で「朝鮮戦争の休戦協定から66年ぶりに米朝が板門店で会う。平和のための握手をするでしょう」と述べた。

 トランプ氏は29日に訪韓。正恩氏との今回の会談は2月の会談が決裂後、交渉再開のめどが立たない中、トランプ氏がツイッターを通じて正恩氏に提案した。

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