旧菊池医療刑務支所の解体始まる ハンセン病問題の歴史伝え

西日本新聞 熊本版

 全国で唯一のハンセン病患者専用の刑務所だった旧熊本刑務所菊池医療刑務支所(合志市)の建物本体の解体工事が1日、始まった。国の隔離政策の一環で建てられ、ハンセン病問題の歴史を伝えてきた建造物が姿を消す。跡地には市立小中一貫校が建設される。

 2階建ての建物は1986年に造られ、高さ8メートル、長さ40メートル、奥行き11メートル。この日は雨の中、朝から重機が入り、外壁や窓、階段などを壊した。解体は今週いっぱいで終わる見通し。

 支所は53年に開設され、96年のらい予防法廃止を受けて翌年の97年に閉鎖されるまで延べ117人の受刑者を収容した。50年代に患者とされた男性が無実を訴えながら死刑になった「菊池事件」の出張裁判(特別法廷)も開かれた。

 隣接する国立療養所「菊池恵楓園」入所者自治会の太田明副会長(75)はカメラを持参。「歴史の一瞬を記録と記憶に残したかった。ほっとする反面、建物がなくなると寂しいのかな」と話した。

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