長引く雨「家に帰れない」 南阿蘇村立野地区 避難生活強いられる住民

西日本新聞 熊本版

 熊本地震や豪雨災害の記憶が刻まれる南阿蘇村立野地区では、今回の長雨で住民の多くが避難生活を強いられている。とりわけ急傾斜の山手にある新所区の家々は、雨戸が閉め切られ、車や人けもなく、静まりかえっていた。

 新所区で1人暮らしをする70代女性は、雨脚が強まった6月29日夜から、地区避難所に指定されている温泉保養施設で寝泊まりする生活が続く。天気予報を考えると「今週いっぱいは、避難所で宿泊する生活が続きそうだ」という。

 新所区では2012年の九州北部豪雨で2人が亡くなり、熊本地震でも九州電力の貯水槽決壊で2人が犠牲になった。村や区長の呼び掛けで、29日は1日分の着替え、タオルケット、水やお茶を抱えて午後8時ごろ、避難所へ。翌30日午前2時ごろから滝のような雨が屋根を打ち、約20人が不安な一夜を明かした。車中泊をした人もいたという。

 近くの村外には息子夫婦もいて、避難するよう声を掛けてくれる。だが、街中のマンションで遠慮もあり、顔なじみがいる避難所を選択した。

 熊本地震で裏山に生じた亀裂が、長雨の恐怖を増幅させているという。「ゴーッという山が崩れる音や、決壊した水がザーッと流れる音が今も耳に残る。夜は恐ろしくて、家に帰れない」と、女性は厚い雲に覆われた空を見上げた。

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