【備えは】復旧今も、もろさに不安 昨年、のり面崩壊の高速道路

西日本新聞 北九州版

 昨年7月の西日本豪雨で九州の玄関口・北九州市は、市内を通る北九州都市高速と九州道で、のり面の複数箇所が同時多発的に崩壊し、長期間通行不能に陥った。本州と結ぶ関門橋と関門トンネルに大きな被害は出なかったが、高速網の不通により迂回(うかい)路となった一般道で渋滞が発生。市民生活に影響が出た。人と物が激しく往来する大動脈のもろさを露呈した豪雨災害。高速道では梅雨入りした今も、昨年の被害の復旧工事が続いている。

 市内を横断する北九州都市高速4号線(総延長31・8キロ)は、4カ所で今も復旧工事が続く。梅雨入り前の6月中旬、現場には重機が入り、土をかき出していた。3千平方メートルののり面には、土砂崩れの大きな穴が残る。福岡北九州高速道路公社職員は「降雨時はブルーシートで覆い、雨水が土に浸透しないよう応急対応する」と話した。

 西日本高速道路と公社によると、昨年7月6日早朝、豪雨で同時多発的に土砂崩れが発生。通行止めとなった。最も被害が大きかった4号線は上下線の通行再開までに5日かかった。門司インターチェンジ(IC)‐小倉東IC間の2カ所で大規模な土砂崩れが起きた九州道は、12日を要した。

 門司区内の一般道は大渋滞になった。国土交通省九州地方整備局が国道と県道の3地点で行った交通量調査では、大型車の通行が3地点とも普段の倍以上に。北九州国道事務所は「高速道から流れ込んだ」とみる。区内では、渋滞でバス通学が困難として中学校や高校が休校した。

 福岡都市高速のように高架化されている他都市に比べ、4号線は山間部を通りのり面が多く、「重点管理のり面」が約100カ所もある。斜面を切り開いた「土構部」が多い九州道も、のり面が多い。

 公社職員は「点検強化や排水溝の掃除など、できることをやるしかない」と表情を引き締める。

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