【世界のミカタ】ベルギー 大学講師 パーウェルス・ルーベンさんに聞く 小さな国だけど三つの公用語

西日本新聞

「日本で使う言葉の中にはたくさんのオランダ語がありますよ」と話すパーウェルス・ルーベンさん 拡大

「日本で使う言葉の中にはたくさんのオランダ語がありますよ」と話すパーウェルス・ルーベンさん

ブリュッセルにある広場グラン・プラス。市庁舎や博物館など古い建物が取り囲んでいる ブリュッセルにある欧州連合(EU)本部ビル ブリュージュはかつて交易で栄え、現在も町中を運河が流れている。三つの世界遺産もあり、観光地としても人気だという 何百年もの歴史がある中世の教会などが残るヘントの町並み ありがとう(オランダ語)ダンキュウェル ベルギーの地図

●休みの日にはおばあちゃんのワッフル

 九州に暮らす外国人らがふるさとについて話す「世界のミカタ」。今回はベルギーです。有名な「フランダースの犬」の物語はベルギーのフランダース地方が舞台。甘いワッフルやチョコレートを思い浮かべる人もいるかもしれません。ベルギー出身の大学講師、パーウェルス・ルーベンさん(46)を取材しました。

【紙面PDF】ベルギー 大学講師 パーウェルス・ルーベンさんに聞く

 ベルギーは九州ほどの広さの小さな国だ。しかし歴史的な背景から公用語は三つある。北部がオランダ語圏、南部はフランス語圏で、東部はドイツ語圏だ。

 北部の都市、ゲント出身のパーウェルスさんの母語はオランダ語。「日本語でも使うランドセル、スコップ、ガラス、ゴム、モルモットなど多くの言葉がオランダ語からきている」と教えてくれた。オランダ語系の学校に通った10代の頃、授業でフランス語を勉強したそうだ。

 首都ブリュッセルで見かける標識や看板には、オランダ語とフランス語の両方が並べて書いてある。「ブリュッセルでは両方の言語を使うのがルールですが、街中ではフランス語の方が多く聞こえる」とパーウェルスさん。ブリュッセルはヨーロッパ28カ国が参加する欧州連合(EU)本部もある国際的な都市なので、もちろん英語も通じる。

 子どもの義務教育は6歳から18歳まで。テストの成績が悪ければ同じ学年をもう一度やる「落第」も珍しくない。多くはないが、成績が良ければ学年を飛び越して進級する「飛び級」もあるという。パーウェルスさんが日本の学校について驚いたことは、「給食の配膳や掃除を子どもたち自身がすること」。ベルギーでは専門のスタッフがやる仕事だそうだ。また、ベルギーの小学校では保護者が送り迎えするのが当たり前で、「登下校時は学校前が車で大渋滞」と笑っていた。

 食事はジャガイモが主食。豚肉のバター焼きなどの肉料理が多い。シコン(チコリー)と呼ばれる野菜とハムを使った「シコンのグラタン」はベルギーの代表的な料理の一つだ。パーウェルスさんに「ワッフルも食べますか?」と聞くと、「子どもの頃、休みの日にはおばあちゃんが粉砂糖をかけたワッフルを作ってくれましたよ」と懐かしそうに話した。

●こどものQ

 ベルギーと言えばチョコレートが思い浮かびます。ベルギーにいるときはたくさん食べましたか?

 私自身は毎日のように食べていたわけではないです。だけど、ベルギーのチョコは原料のカカオの量が多くてとてもおいしいです。日本ではあまり知られていないブランドもたくさんあります。

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国名 ベルギー王国
首都 ブリュッセル
面積 3万528平方キロ
人口 1149万8000人(2018年推定)
通貨 ユーロ
宗教 カトリック71%、ほかにプロテスタント、ユダヤ教、イスラム教
住民 北部のオランダ語を話すフランデレン系58%、南部のフランス語を話すワロン系31%、その他11%
言語 北部でオランダ語、南部でフランス語、東部でドイツ語の3公用語。大半がオランダ語とフランス語を話す
 ※共同通信社「世界年鑑2019」  より

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