「落ちない馬」1929年の飾り山笠 新聞記事から判明 恵比須流で

西日本新聞 ふくおか都市圏版

 「落ちない馬」として知られる宇賀神社(福岡市中央区大宮)に伝わる馬人形が、1929(昭和4)年の博多祇園山笠、四番山笠・恵比須流(ながれ)の飾り山笠に使われた人形である可能性が高いことが、当時の新聞記事などから分かった。

 これまで素材に使われていた新聞の日付から、29年以降の作であることは推測されていたが、来歴などは不明で、いつごろから神社にあったのかも謎だった。

 今回、関係者が当時の山笠関連記事を調べると、29年7月5日付の福岡日日新聞に「博多山笠飾りつけ始まる」との説明で、馬人形とみられる飾りを取り付ける写真が掲載されていた。

 同神社の馬人形の修復を手掛けた博多人形師、川崎修一さんが鑑定したところ、顔の状態や特徴的な馬具が共通するほか、山に取り付けた場合の馬人形の姿勢が一致するなど複数の項目を確認。「写真で色は分からないが、宇賀神社の馬人形と共通点が多い」とし、二つが同一である可能性が高いとしている。

 また写真には恵比須流を構成する町の一つ、蓮池町の法被を着た人物が写っており、このことからも恵比須流の山笠である可能性が高い。

 また6月19日付同新聞の記事や、7月9日付九州日報の記事と写真から標題も判明。表は「楠正行(くすのきまさつら)四條畷(しじょうなわての)戦(たたかい)」、見送りは「加藤清正四国怪猫退治」で、人形師は故小島吉三郎さんだった。川崎さんは「馬を使ったとすれば表の四條畷戦ではないか」とも述べた。

 馬人形は社殿の天井からつられ、2005年の福岡沖地震でも落下を免れたことから「落ちない馬」として受験生の関心を集めていた。劣化が進んだため16年に地域ぐるみで修復を成し遂げ、17年には熊本市現代美術館で展示された。

 宇賀神社総代の森田満さんは、「当時の新聞に写真が残っていたことは、謎を解明する大きな手掛かりになる」と話している。

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