きょう7月6日は何の記念日?…

西日本新聞 オピニオン面

 きょう7月6日は何の記念日? 短歌がお好きな方ならすぐ答えが浮かぶはず。「サラダ記念日」。俵万智さんがバブル景気絶頂の1987年に著した第1歌集である

▼<「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日>。新鮮な言葉で若い男女の機微を表現し、空前のベストセラー歌集となる

▼それまで二人の記念日と言えば結婚した日しかなかった日本人の日常に、初デート、指輪を贈った日など多彩な記念日があふれるように。松任谷由実さんは英語で記念日を意味する「ANNIVERSARY(アニバーサリー)」を発表。 ありふれた朝でも私には記念日-と歌った

▼ただ、日本語の記念日は良いことにしか使わないが、英語のアニバーサリーは命日にも使う。○○の死去から20回目のアニバーサリーと言えば、没後20周年の意味。戦争やテロなど歴史上の重要な出来事にも使われる

▼その用法でいけば、きょうはあのひげ面の教祖の初アニバーサリーである。オウム真理教事件を引き起こした麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚。ちょうど1年前、刑が執行された。バブル崩壊後の日本で、彼の妄想に操られた若者が猛毒のサリンを生成、無差別テロを敢行した

▼世界は今、分断にきしみ、排外主義が台頭する。不安や不満に付け入る危険思想にくみしない社会でありたい。願いを込め、7月6日をオウムの教訓を忘れぬ「記念日」に。

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