障害者アート常設展示 飯塚市八木山「オズこども美術館」開館

西日本新聞 筑豊版

 自閉症やダウン症など障がいがある人たちの創作活動を支援するNPO法人「コミュニケーション・アート」(大野城市)は7日、飯塚市八木山に「オズこども美術館」をオープンする。会員の作品を常設展示する美術館は初めて。同法人理事長で元中学校美術教諭の松沢佐和子さん(60)は「色も構図も先入観のない自由な発想で描かれている作品ばかり。ぜひたくさんの人に足を運んでほしい」と話している。

 ユーモラスな表情を浮かべる動物や緻密なタッチで描かれた風景画、障子の後ろでうごめくお化けの切り絵…。生い茂る緑に囲まれた美術館には、鮮やかな色使いが特徴の作品58点が展示されている。

 美術館開設は、県内2カ所で発達障害のある子どもを受け入れている福祉施設「自信マンマン倶楽部」が提案。同施設の協力で、「ミシンのオズ」を展開する西日本ミシン販売(飯塚市)から建物の提供を受け、屋内を改装。1階にギャラリーを設けた。

 コミュニケーション・アートは2013年設立。現在、園児から60代までの67人が所属し、松沢さんは大野城市内のアトリエで指導している。活動当初は、言葉によるコミュニケーションが難しかったり、落ち着きがなかったりする会員が制作に取りかかるまで時間がかかり、戸惑うこともあった。だが、創作に興味を持つと集中力を切らさず何時間も没頭して絵を描く会員を見て、「芸術活動に向いていると思った。水色とオレンジを混ぜるなどユニークな発想を持つ会員もいて、こちらが勉強になる」とほほ笑む。

 今では県内のみならず、東京で個展を開く会員もいる。「全体的に作品のレベルが高くなっている。障がいはさまざまだが、同じ空間にいることで刺激し合っていると思う。そばで成長が見られてうれしい」と松沢さん。作品搬入の手伝いに来ていた知的障害がある若松久美子さん(30)=春日市=は「今回飾ったのは、お兄ちゃんの子どもがかわいくて描いた絵。美術館のオープンが楽しみ」と笑顔で話した。

 7月、8月は日曜正午~午後4時開館。入場無料。今月7日は午後2時からオープニングイベント(参加費は茶菓子代込み500円)を開き、琴の演奏やギャラリートークを予定している。松沢さんは「展示の場が増えたのはありがたいこと。元気のある絵を見て作品の素晴らしさを知ってもらい、障がいへの理解を深めてもらいたい」と話している。

 コミュニケーション・アート=092(404)7221。

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