「不正を黙認」かんぽ不適切営業、失望する現場 乗り換え隠し契約が横行

西日本新聞 社会面

「乗り換え潜脱」が多発している郵便局や局員をリストアップした内部資料。新契約から7カ月後に旧契約を解約させる行為を「乗換契約(後7)」と記している(写真の一部を加工しています) 拡大

「乗り換え潜脱」が多発している郵便局や局員をリストアップした内部資料。新契約から7カ月後に旧契約を解約させる行為を「乗換契約(後7)」と記している(写真の一部を加工しています)

 かんぽ生命保険の不適切な販売問題を巡り、一部の郵便局員が保険契約時に支給される手当金や営業実績を増やす目的で「乗り換え潜脱(せんだつ)」と呼ばれる不正行為を繰り返している実態が明らかになった。顧客は、保険料の二重払いや無保険状態になるなど甚大な不利益を被っており、同社のコンプライアンスが問われるのは必至だ。現場には「販売ノルマが最優先され、不正が黙認されている。自浄能力が完全に失われている」と失望感が広がる。

 通常、保険の乗り換えは、新しい保険の契約時に旧保険を解約するのが一般的。同社の内部文書にも、局員の都合で解約時期をずらす行為は「不当な乗り換え」に当たると明記している。顧客に対し「解約は新契約申し込みの6カ月後にしましょう」と持ちかけた不正事例を紹介し「お客さまの不利益になるため絶対に行ってはいけない」と注意喚起していた。

 乗り換え潜脱の手口には、新規契約の7カ月後に旧保険を解約させる「乗換(後7)」と、新規契約の4カ月以上前に旧保険を解約させる「同(前4)」がある。いずれも契約を結んだ局員は、満額の手当金を受け取ることができる。

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