取引先が怒っている! ビジネスパーソン最大の危機を救う再現性の高いノウハウ集

西日本新聞

 ビジネスにおける振る舞い方の問題をひとつ考えてみてほしい。

 あなたは仕事で大きな失敗をした。取引先に多大な迷惑をかけてしまったため、謝罪に行かなくてはならない。このときの言葉遣いで正しいのは、次のうち、どちらか。できれば、その理由も考えてほしい。

(A)原因は○○だと思います。
(B)原因は○○かと思われます。

 答えは決まっただろうか。正解は――、(B)である。なぜか。謝罪の現場では、会話中にできるだけ「ダ行」(「で」を除く)を使わない方がいいからだ。「だ・ぢ(じ)・づ・ど」の音は相手に耳障りな印象を与え、不快にさせてしまう。

 他にも、謝罪におけるNGワードがある。たとえば、航空会社への謝罪で、「ファーストクラスレベルの品質を……」というように、顧客のサービスや業界に関する用語を中途半端に用いること。これは逆効果なのだが、つい顧客に寄り添おうとして、やってしまいがちなミスだという。

 本書の著者は、もともと日本マイクロソフトでCQO(最高品質責任者)や業務執行役員などをしていた。肩書きに弱い人はこれだけで恐れ入ってしまうかもしれない。しかし、その仕事の主な役割はというと、トラブルが発生し営業担当が顧客企業から「責任者を出せ!」
と言われたときに出ていって、謝る係である。その数、585回。現在は会社を設立し、謝罪コンサルタントとして活躍している。

 トラブルをビジネス・チャンスに変えるというのは簡単だが、実行は難しい。ところが著者の場合、執筆時点で28社ある顧客のうち、半分がかつて謝罪に伺った企業だという。しかも、自己紹介によると、学生時代は特に優秀でもなく、社会人になってからストレスで2度も会社に通えなくなったそうだから、けっしてスーパーマンではない。

 そんな著者が身につけた謝罪のノウハウを、再現性にこだわってわかりやすくまとめてくれている。その内容は、謝罪に限らずとも、ビジネスマナーとして参考になる点が多い。

 

出版社:小学館
書名:謝罪の極意 頭を下げて売上を上げるビジネスメソッド
著者名:越川慎司
定価(税込):1,404円
税別価格:1,300円
リンク先:https://www.shogakukan.co.jp/books/09310892

西日本新聞 読書案内編集部

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