【特派員オンライン】知らない人も祝う結婚

西日本新聞 国際面

 「今晩、予定がなければ一緒にどうですか」。韓国人の友人に誘われた。食事かと思いきや、見ず知らずのカップルの結婚祝いに行くのだという。友人いわく「母の知人の娘さんが結婚する。それを祝う食事会に、仕事で行けない母の代理で出席するんです」。無関係の人間が参加していいものかと一瞬迷ったが、好奇心に従った。

 会場は釜山市内のビュッフェ形式のレストラン。受け付けを済ませ、新婦の両親にあいさつした。1週間後に大邱市で挙式するが、釜山から遠いので事前に食事会を開いたとのこと。「日本人の友人です」と紹介され、祝意を伝えると「ありがとうございます。たくさん召し上がってくださいね」と満面の笑みで歓迎してくれた。食事会は平日夜で司会進行なし、出入り自由、服装自由。新郎新婦がテーブルを次々に回ってあいさつをする実に気軽な祝宴だった。

 地元紙の記者によると、韓国では結婚は多くの人に祝ってもらうのが良いとされ、主催者の知り合いではない人を祝いの席に誘うのは珍しくないという。釜山の日常生活で実感する他人との距離の近さや寛容さは、こんなところにも表れている。 (釜山・前田絵)

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