子どもたちが遊ぶ縄跳び歌「郵便屋さん」…

西日本新聞 オピニオン面

 子どもたちが遊ぶ縄跳び歌「郵便屋さん」。郵便屋さん おはいんなさい はがきが10枚落ちました 拾ってあげましょ 1枚、2枚…。地域によって歌詞は多少違うようだ

▼最近の報道で、こんなふうに聞こえた。郵便屋さん 働きなさい ノルマが10件増えました 契約取りましょ 1件、2件…。かんぽ生命保険の不正契約問題である

▼保険料を二重払いさせたり、一時的に無保険になったり。顧客に損害を与えた件数は9万を超えるとか。保険を販売した郵便局員らがこんなむちゃな営業をしたのは、現場に過剰なノルマが押し付けられたせいだとされる

▼近頃は手紙やはがきの取扱量が減り、日本郵政グループにとって、保険事業は重要な収入源だったという。ノルマを達成するまで営業縄跳びを続けろ、と命じられた局員らも気の毒ではあるが、詐欺まがいの販売の言い訳にはならない

▼日々、郵便を届けてくれる赤いバイクに住民は信頼を寄せる。それは長い年月をかけて築かれてきた。過疎地などでは、訪ねてくる郵便屋さんを頼りにしている高齢世帯も。まさか郵便局の人がだますはずはない、と信じたお年寄りも少なくなかろう。罪深い「おはいんなさい」だ

▼郵便局員が年賀はがき販売で大量のノルマを課せられ、自腹で買い取る問題も起きた。2007年の郵政民営化で、経営効率化と顧客サービス向上が実現するのではなかったか。

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