連載「私の神様」単行本に 小郡市の漫画家・夢野つくしさん

西日本新聞 筑後版

夢野つくしさんの自画像(ⓒ夢野つくし/スクウェア・エニックス) 拡大

夢野つくしさんの自画像(ⓒ夢野つくし/スクウェア・エニックス)

月刊誌連載中の漫画「私の神様」第1巻

 小郡市の漫画家、夢野つくしさん(25)=本名非公表=が、月刊誌に連載中の漫画「私の神様」の単行本第1巻(税込み648円)が発行元のスクウェア・エニックスから出版された。漫画賞受賞後に掲載した読み切り短編が月刊誌連載につながり、単行本として結実した。夢野さんは「ありがたい経験をさせてもらっている」と喜んでいる。

 「私の神様」は、少年の姿のまま永遠に生き続ける「神様」と、幼いころから彼を「先生」と呼んで思いを寄せ、一緒に暮らして身の回りの世話をする女子大学生の「かずさ」が主人公。小説家をなりわいとし、一心不乱に執筆活動にいそしむ神様を優しく見守るかずさだが、彼女にもある秘密があった-。ゆったりとした時間の中で、生命の輪廻(りんね)を思わせる不思議な物語が展開する。

 夢野さんは大学で美術を学ぶ傍ら、趣味で漫画雑誌新人賞への投稿を始めた。「子どもがよく描けた絵を、親に見せるみたいに気軽な気持ちだった」と振り返る。

 社会人1年目の2016年12月、投稿した短編「春桜記」が第29回スクウェア・エニックスマンガ大賞の準大賞を受賞。「漫画を頑張ってみようかな」と医療事務の仕事を辞め、執筆に専念し始めた。

 デビュー2作目の短編「私の神様」は昨年、スクウェア・エニックス発行の「月刊少年ガンガン」4月号に掲載された。読者からの反響は大きく、今年1月号から同誌に続編を連載中だ。「読者の興味を引き続けるのは難しい。日々勉強です」。アシスタントも付けず、一人で黙々と描いている。

 〈私は神様の孫で 娘で 母で祖母で 友人で そして恋人です〉

 第1話の印象的なせりふは、夢野さんが作品の構想中、最初に思い付いた場面という。「この見開きの絵から世界を広げ、もうラストも考えている。何とかそこまでこぎ着けたい」。新人漫画家の航海は始まったばかりだ。

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