昨年7月から取材を始め

西日本新聞 社会面

 昨年7月から取材を始め、執筆を続けてきた「聞き書きシリーズ」が6月中旬に終わった。元宮崎県五ケ瀬町長の飯干辰己さんが住む熊本県南阿蘇村に福岡県行橋市から通った。昨年11月に買った新車は、今年6月末で総走行距離が1万8千キロを超えた。

 取材の大半は雑談。互いに話が脱線し、そのまま取材を終えることもたびたびだったが、無駄そうに思える時間が意外に新たな事実を知る機会になった。聞いたことだけを書くのではなく、裏付けを取るために宮崎市などへ足を運び、飯干さんの関係者から話を聞くこともあった。

 どれだけ飯干さんの思いを伝えられただろうか。「原稿は言葉を紡ぐこと」。かつて先輩記者から教わった。執筆時にこの教えが常に頭をよぎった。果たして教えを守れたのかと反省しきりだ。言葉を選び、表現に呻吟(しんぎん)した原稿こそ、読者に納得してもらえる記事だとあらためて感じている。 (佐伯浩之)

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