工事図面にトンネル記載なし 掘削機が特急と接触 長崎

西日本新聞 社会面

 JR長崎線のトンネル内で天井部を貫通したボーリング掘削機と走行中の特急かもめが接触した事故で、調査を発注した鉄道・運輸機構の工事図面には現場地下の長崎トンネル(長崎市)が記載されていなかったことが分かった。機構側はトンネルの存在を把握していなかったという。国土地理院発行の地形図でトンネルの位置を誤って表記していることも判明。この誤記載が事故につながった可能性もある。

 ボーリングは、機構が建設する九州新幹線西九州(長崎)ルートのトンネル掘削に伴う渇水対策として、地質調査のために実施。機構の担当部署が作製した図面にはトンネルなどの地下構造物は記されていなかった。JR九州にも事前に通知していなかったという。

 一方、国土地理院の地形図では、地下約13メートルでトンネル天井部を貫通した今回の掘削現場ではなく、北側約70メートル地点にトンネルが記載されており、実際の場所とは大きなずれがある。

 同院によると、長崎トンネルは工事中だった1970年に初めて地形図に登場。建設主体だった機構の前身である日本鉄道建設公団から提供された資料が誤っていた可能性があるという。同院は地形図を修正する。こうした誤りは他のトンネルでも考えられ、「広く再調査する必要があるか検討しなければならない」(基本図情報部)という。

 国土交通省は事故後、鉄道・運輸機構に原因究明と再発防止を指示。機構は12日、長崎ルート久山トンネルで14日に予定していた貫通式の中止を決めた。

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