夏のインフルエンザご用心 相次ぐ学級閉鎖

西日本新聞 ふくおか版

 夏のインフルエンザにご注意を‐。県内の小中学校などでインフルエンザによる学級閉鎖が相次いでいる。冬に流行するイメージが強い病気なのになぜ? 専門家によるとウイルスは年中、存在しているもので、今年は梅雨入りが遅れ、感染しやすくなる乾燥した期間が平年より長かったことも拡大の一因にあるようだ。

 「この時期の学級閉鎖は聞いたことがない」。北九州市八幡東区の皿倉小の福田修二校長が戸惑いの声を上げた。同小では今月1日、6年生の1学級で5人がインフルエンザを発症。3日には別の学級で4人が発症し、それぞれ学級閉鎖になった。

 北九州市では6月からこれまで、小学校5校と特別支援学校1校が学級閉鎖になった。さらに今月8日には福岡市の中学校4学級が閉鎖。保育園の中には欠席者が相次ぐところもある。

 夏のインフルエンザについて、長崎大の安田二朗教授(ウイルス学)は「ウイルスは冬しか存在しないわけではなく、夏に狭い範囲で流行することは珍しくない」と説明する。

 インフルエンザは低温や乾燥した気象条件で広がりやすい。主な感染経路は、せきやくしゃみに含まれるウイルスを吸い込む飛沫感染だ。一方、湿度が上がってウイルスが遠くへ飛びにくくなる夏は、ウイルスが付着した物を触るなど、接触感染に注意が必要という。

 夏の感染の発生源については「冬のウイルスが残っていることや、雨季の今に患者が増える南国への旅行者が持ち帰ってしまうことが考えられる」と安田教授。今年は九州北部の梅雨入りが観測史上最も遅くなり「平年より乾燥した期間が長く、広がりやすかったのかもしれない」と推測する。

 ただ、基本的な予防法は冬も夏も変わらない。県医師会の稲光毅理事(小児科)は「手洗いと、せきエチケットに尽きる」と強調。「夏は冬に比べて手洗いの意識が薄れる。医師も夏風邪と判断しがちなので、通常の予防に加え、情報共有と早めの受診を」と呼び掛ける。

 夏のインフルエンザがワクチンによる予防接種の空白期間に当たっていることにも留意したい。流行する型は毎年変わり、次シーズンのワクチンをどの型に合わせるかは、季節が逆である南半球の動向などを踏まえて4月ごろに決まる。用意が整うのは9月ごろで、この間はワクチンが出回っていないのだという。「まず手洗い」である。

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