タイ5年ぶり民政復帰 軍政に幕、影響力なお

西日本新聞 国際面

 【バンコク川合秀紀】軍事政権下にあったタイで民政の新政権が16日、発足した。2014年5月のクーデター以降、5年2カ月続いた軍政が幕を閉じた。だがクーデターを主導した軍政のプラユット暫定首相が新首相に就任するなど主要閣僚の顔ぶれは変わらず、軍の影響力が強く残ったままの民政復帰となった。

 新政権は3月下旬の下院総選挙の結果を受け、親軍政派政党を中心とする19党が参画した。多数党による連立のため政権基盤は盤石ではない上、下院の半数近くを反軍政派が握り、今後も波乱含みの状況が続く。

 プラユット氏ら閣僚36人は16日、ワチラロンコン国王が出席した式典で「国王に忠誠を尽くし、国家および国民の利益のため誠実に職務を遂行する」などと宣誓し、正式に就任した。プラユット氏は25日にも国会で施政方針を表明する。

 プラユット氏は15日夜、軍政終了を告げるテレビ演説を行い、秩序の回復など軍政がもたらした実績が「新政府の基盤となるべきだ」と訴えた。軍政は民政復帰に先立ち、軍事裁判を通常の裁判に移行するなど軍政による命令や通達の一部を順次取り消す発表を行ってきた。だが反軍政派の野党や識者は、人権を制限する命令が依然残っていると批判している。

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