し尿共同処理 実現ヤマ場 豊前市と吉富、上毛両町

西日本新聞 北九州版

 豊前市と吉富、上毛両町がし尿処理を共同で行うのか、大きなヤマ場を迎えている。両町でつくる「吉富町外一町環境衛生事務組合」が管理運営するし尿処理施設は老朽化による更新時期を迎えており、同市は共同処理を呼び掛けている。今春まで共同処理に慎重だった両町だが、財政優遇措置がある起債を利用するためには11月が一つの期限。両町議会が共同処理の実現に向けて動きだした。

 組合のし尿処理場は、老朽化に伴い建設中のものを除くと県内で最も古く、使用開始から50年近く経過している。両町議会は具体的な対策が急務と判断し、議長同士の話し合いで組合事務局に説明を求め、12日に組合議会の全員協議会が開かれた。

 同協議会では、組合議員以外の両町議も参加する中、組合事務局などから豊前市が今月1日から、単独でし尿を水で希釈し、下水道管につなぎ、下水道浄化センターでの処理を始めたことが報告されたほか、同市との協議事項や両町の負担額などが示された。

 組合が自前でし尿処理場を建設した場合、建設費の実質負担額は13億9941万3千円。豊前市とほぼ同じように下水道処理施設を活用する下水道導入方式では10億3982万円と試算する。一方、豊前市と共同処理した場合、吉富町と上毛町の実質負担額は合計1億5944万2千円、年間維持管理費を搬入量に応じて算出すると、吉富町は2793万4千円、上毛町は4420万1千円だった。

 議員からは「11月までに共同処理を決めると、どんなメリットがあるのか」「購入するダムの水の有効利用につながるのか」などの質問が相次ぎ、組合事務局などは「交付税措置がより有利な起債が利用できる」「これまで使われていない水の量が減る」などと回答した。

 関係者によると、これまで両町では共同処理の議論がなかなか進まなかったが、経費節減につながる広域連携に理解を示す花畑明氏が4月に吉富町長に就任して状況が一変。両町議会も共同処理に向けて足並みがそろったという。

 11月の期限に間に合わせるには、9月定例会または臨時会での議決が必要となる。花畑氏は事務組合の組合長を務めており、今後、副組合長の坪根秀介上毛町長に対して公式に共同処理を提案、町議会への関連議案の提案を求めたい考えだ。

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