患者情報400人分業者持ち出し 九大病院公表せず

西日本新聞 社会面 坂本 信博

 九州大病院(福岡市東区)の患者約400人分の検査データなどの個人情報を、臨床検査機器メーカー「アークレイ」(京都市)の元社員が不正に持ち出していたことが、あなたの特命取材班への告発で分かった。九大病院は3月に同社から報告を受けて事実を把握しながら、報告書に日付と押印が入っていないことなどから「報告書は受理していない」として、患者に説明していなかった。

 同社によると、持ち出されたのは、九大病院や京都大医学部付属病院など6医療機関から提供された患者名や遺伝子検査データを含む個人情報885人分など。30代の元社員の男が昨年5~6月ごろ、同社が保管していたデータをUSBメモリーに複製するなどして社外へ持ち出したという。

 遺伝子検査データは、がん治療の効果を調べるもので、患者名と検査結果をひも付けたものもあった。

 九大病院は取材に対し、患者データが不正に持ち出された事実を認めた上で、「外部漏えいは確認されていない。日付、押印のない『報告書(案)』を受け取っている状況」と説明し、患者への対応は「最終的な報告書を受理した後に検討する予定」としている。

 一方、同社は「医療機関側への謝罪と説明はすべて終えている」と主張。京都大医学部付属病院は3月、患者に陳謝する病院長の声明を発表している。

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