西新商店街 変革の好機 商業施設「プラリバ」26日オープン

西日本新聞 ふくおか都市圏版

26日オープンする「プラリバ」。西新地区の商店街の客足回復が期待される 拡大

26日オープンする「プラリバ」。西新地区の商店街の客足回復が期待される

昨年10月のパレード。サザエさん誕生の地をアピールした商店街づくりも進む

 福岡市の「西の副都心」としてにぎわいながら、中核の商業施設が不在だった早良区西新地区に26日、「プラリバ」がオープンする。相次ぐ大型施設の閉店により、それまで共存共栄していた商店街は通行量減に直面。プラリバ開業により客足回復に期待を膨らませる一方、進むべき方向性を探り当てようと、さまざまな取り組みを打ち出している。

 プラリバの前身は、西新エルモールプラリバ。西新岩田屋が2003年に閉店した後、不動産大手の東京建物が運営していたが、再開発のため15年7月に閉店した。翌年5月には近くのスーパー「イオン西新店」が閉じ、西新駅周辺から相次いで核となる商業施設が姿を消した。

 付近の商店街では1981年の西新岩田屋の進出と、同年の市営地下鉄の開通を契機に個人商店の在り方が変わった。地下鉄開通で天神方面への客の流出が心配されたが、西新岩田屋が食い止めて商店街に人を呼び込んだ。ただ活況で商店街の家賃が高騰。物販より店を貸す方が利益が上がるため、個人商店は深夜営業の飲食店や小売チェーン店に姿を変えていった。

 「日用の買い物で足りない物は大型施設で補った。その大型店が相次いで閉まり、商店街を歩く人は2割も減った」。西新商店街連合会の鳥巣勲会長(68)は、にぎわいの陰りに危機感を抱いた。「自ら活路を開いていかなければならないと思い知らされた」

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 西新の商店街の一つ、西新中央商店街は客足を取り戻す取り組みとして2年前から月1回、近郊の農家などが農産物や加工品などをワゴンで販売するマルシェを開いている。

 「サラリーマンも見かけます。買い物目的というより、出店者と会話を楽しむ人が多い」。同商店街の樋口栄次会長(53)は昔ながらの対面販売が魅力づくりには欠かせないと感じる。実際、マルシェ中の通行量は普段よりも14%多く、4千人を超えるという。

 メイン通りを構成する五つの商店街は17年、通りの愛称を「サザエさん商店街通り」にした。漫画「サザエさん」誕生の地を売り出そうと、秋の「夢まつり」では多彩な催しを開催。今年はプラリバにも参加を呼び掛け、アピール力の強化を図る。

 担い手づくりの試みも始まる。商店街にある勝鷹水神そばに8月上旬、チャレンジショップがオープンする。いきなり多額の開業資金をつぎ込んで出店するのではなく、開業希望者がまず仮出店し、ノウハウを身につける機会を提供しようという狙いだ。

 ショップのスペースを提供する鳥巣会長は「センスのある若手を発掘し、商店街の未来像を描いて行動できる人材を増やしていきたい」。大きな衰退の経験がなかった商店街にも、時代に合わせた変革の意識が広がろうとしている。

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