歌の根底にある思いを デビュー10周年でベスト盤とツアー 城南海さん

西日本新聞

 故郷の鹿児島・奄美のシマ唄(うた)に特徴的なこぶし「グイン」を交えた透明感のある歌声が印象的な城南海さんがデビュー10周年を迎えました。テレビ東京系の「THE カラオケ★バトル」での10冠達成でも知られる城さんは、初のベスト盤を出し、ツアーも開催します。

 -昨年は奄美のシーンが多く出てきたNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」に曲が使われましたね。

 ★城 大河ドラマは1年間かけて俳優さん、スタッフさんたちが作り上げていきます。私も改めて奄美の文化とか言葉に向き合って歌詞を作らせていただきましたし、奄美の新たな魅力にも気付けてすごく勉強になりました。あれだけ全国的に見られる番組で奄美のつらい歴史とか文化、言葉をこんなに描いてくれるんだ、と島の人はみんな感激していました。

 -5月にリリースしたベスト盤は、その「西郷どん」の本編の後に放送された「西郷どん紀行」の曲も含め、オリジナル16曲、カバー15曲の2枚組です。

 ★城 ファンの方にTwitterでオリジナルとカバー1曲ずつリクエストを送ってもらって票が多かったもの、自分の転機になったもの、10年の歴史で外せないものを基準に、ファンの人にも初めて城南海のCDを手に取る人にも楽しんでもらえるようなバランスを考えて、みんなで選曲しました。

 -転機になった曲とは?

 ★城 「童神(わらびがみ)」とか。これは高校生の時に受けたオーディションで歌った曲です。それに受かってデビューすることになりました。尊敬し共演させていただいた古謝美佐子さんの曲でもあります。

 -カバー曲の選曲には「カラオケ」の影響はありますか?

 ★城 番組を通して、いろんなカバーにチャレンジさせていただいたので、番組で歌い、今までリリースした曲というのをメインで選びましたね。

 -「サボテンの花」などは、オリジナルとはかなり違うアレンジです。

 ★城 「サボテンの花」はハイロウズのドラムの大島(賢治)さんがアレンジしてくださいました。カバーというのは賛否両論ありますけど、今この時代に私が歌うということでアルバムを出させてもらっているので、チャレンジという面もあります。
 今はみんながそれぞれ好きなジャンルを聴く、というのが増えています。だけど、この歌が最初に世に出た1970年代って、みんなで共有する名曲が多かった。昔に愛された曲って、パワーがすごいですね。そのパワーを城南海のバージョンとして伝えられたら。

 -ベスト盤の1曲目の「アイツムギ」と31曲目の「花」は新しく録音されてますね。

 ★城 「アイツムギ」は何度かリリースしていますが、10周年の今の声で歌うというのを考え、ジャズ風のアレンジにしました。「花」は実は録音したことがなくて。でもカラオケバトルの初出演の1曲目で歌った曲で、リクエストが多かったので。

 -共に平和への思いを込めた曲ですね。

 ★城 アルバムタイトルの「ウタツムギ」は、歌で紡がれた10年間とこれから、ということ。歌の根底にある気持ちということを意識して作ったので、「最初と最後に」というのは、みんなで話し合って決めました。感謝の気持ちとか人とつながる心、受け入れる心とか、そういうものがあれば悲しいことは起きないし、大事な心を歌で表現したい、ということが流れています。

 -ところで、カラオケを正確に歌うこつは何ですか?

 ★城 覚える(笑)。譜面がどうなっているか、どこで切れるのか、こういう歌い方をしたら点数が伸びる、というのを覚えて積み重ねて100点が出るようにする。体にすり込むように練習する。

 -12月には福岡でもコンサートがあります。

 ★城 いろんな出会いがあって、いろんな経験を積んで成長できた10年でした。その感謝の気持ちを伝えることと、これからの新しい城南海を見てもらえたらな、と思います。

  ▼きずき・みなみ 1989年12月26日生まれ、鹿児島・奄美大島出身。2009年1月に「アイツムギ」でメジャーデビュー。高校でピアノを専攻、副科として声楽も学ぶ。「西郷どん」をはじめテレビ番組で使用された曲が多数ある。福岡市でのライブは12月14日午後5時から、電気ビルみらいホール。チケット発売は9月8日。BEA=092(712)4221。

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