「選挙行こう」企業が後押し 店舗休業や投票所設置

西日本新聞 社会面

「ローカル選挙カフェ」で活発に意見を交わす参加者たち=16日、福岡市 拡大

「ローカル選挙カフェ」で活発に意見を交わす参加者たち=16日、福岡市

 客や従業員にも大切な1票を促したい‐。そんな思いで投票を後押しする企業が増えている。米アウトドア企業パタゴニア日本支社(横浜市)は参院選投票日の21日、福岡店を含む全国の直営店全22店を休業する。イオングループは、九州5県の9カ所を含む全国103店舗に、期日前や当日の投票ができる場所を設置、買い物客や社員からも好評だという。

 「従業員に家族や友人と選挙について語り合い、投票に行く時間を持ってもらいたいと考えました」。公示前日の3日、ホームページで休業を発表したパタゴニアは試みの狙いをそう説明する。売り上げが期待できる週末に閉店することについて担当者は「会社に注目が集まっており、長期的に考えれば営業的にもマイナスではない。他の企業にも続いてほしい」。福岡店の西崎真二さん(33)は「21日は妻と子どもと一緒に投票に行きたい」と話す。

 同社は選挙期間中に全国の店舗で参加型のトークイベント「ローカル選挙カフェ」を開いてきた。福岡店でも16日夜、開催。20~30代を中心とした男女30人が参加し、特定政党や候補者を推薦、批判しないことを条件に「選挙のイメージ」や「理想の社会」などのテーマについて活発に意見を交わした。

 参加者からは「候補者個人と党の考えが違う場合、判断に迷う」「演説は難しい言葉が多い。少し軟らかくすればもっと伝わる」といった声が上がった。福岡県糸島市の大学生永原凛太郎さん(18)は「未来のことを考えている大人がいると知って希望を持てた。投票に行きたい気持ちがより強くなった」と話した。

 イオングループは2007年の秋田県議選以来、商業施設での投票所設置を続けており、今回は最大規模に拡大した。買い物客の利便性向上が狙いだったが、施設で働く従業員も「休憩時間や仕事終わりに投票ができる」と歓迎しているという。若い世代や家族連れが多く訪れる商業施設は、身近な投票場所として期待が高まっている。

 ラーメン店「一風堂」では、投票した証明書や投票所の写真を見せることで、替え玉1玉無料などのサービスを福岡や熊本を含む全国93店舗で実施。国政選挙では今回で3度目となり「社内での準備が恒例になり、投票について話題にする従業員が増えている」と運営会社の広報は手応えを語った。

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