馬場氏組織力で再選 参院選 「野党統一」に圧勝

西日本新聞 熊本版

 参院選熊本選挙区(改選数1)は21日投票、即日開票され、自民現職の馬場成志氏(54)=公明推薦=が、野党統一候補で無所属新人の阿部広美氏(52)=共産、社民推薦=と政治団体「NHKから国民を守る党」新人の最勝寺辰也氏(38)を破り再選を果たした。馬場氏は2016年に発生した熊本地震からの復興施策の実績と継続性を強調。「国政と地元のパイプ役」を強調し、序盤から優勢を保ち続けた。阿部氏は16年の前回参院選に続き野党統一候補として出馬したが、野党各党の足並みが乱れ、公示直前に浮上した「老後2千万円」問題の追い風を生かし切れなかった。最勝寺氏はNHKのスクランブル放送実現を訴えたが伸びなかった。

 再選を決めた馬場氏は、熊本市中央区のホテルで集まった支持者らと握手を交わし、「熊本の復旧や復興は道半ば。県民生活の向上へ頑張りたい」と決意を語った。

 公示前に「老後に夫婦で2千万円の資金が必要」とした金融庁の金融審議会の報告書が問題となり、老後の生活不安が逆風となることも予想された。

 馬場氏は「年金制度は複雑で、短い街頭演説で説明するのは難しい」として、選挙戦では熊本地震からの復興予算の獲得など政権与党の実績を強調。「熊本市議や県議を経験した政策調整力で、国政のパイプ役になる」と得意分野を前面に打ち出した。

 自民党県連を中心とした組織力も生かした。県連は昨年4月に馬場氏の2期目擁立を決めると、今春の統一地方選と連動して支持固めを図ってきた。遊説先では地元選出の国会議員や県議、市議らが同行してマイクを握り「チーム熊本」の結束をアピールした。

 初当選した2013年は、安倍政権圧勝の勢いに乗り野党から議席を奪還した。今回は「投票率低下が心配。油断が一番の敵」と引き締め、安定した戦いで勝利した。

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「結果につながらず」  阿部氏、支援に温度差も

 「たくさんの方に応援していただいたのに、結果につながらず残念に思っています」。阿部氏は熊本市中央区の自治労熊本会館で、集まった野党関係者や支持者に深々と頭を下げた。

 2016年に続き野党統一候補として出馬したが、今回はまとまりを欠いた。今春の統一地方選で、連合推薦候補のいる選挙区で共産候補の応援演説をしたことが決め手となり、連合が推薦を取り消す事態に。推薦を見送る野党もあり、支援に温度差が出た。

 地道に県内を回り、千回を超す街頭演説を達成。「くらしに届く政治」をスローガンに、熊本地震の被災者支援予算の増額▽景気を悪化させる消費税増税反対▽大企業や富裕層への課税強化▽最低賃金千円の実現▽介護や保育の分野で働く人の賃金を増額‐といった施策を重点的に訴えたが、支持を広げることはできなかった。

 陣営幹部は「選挙戦後半にかけて結束力が増してきたが、及ばなかった」と悔しさをにじませた。

 阿部氏は「明日から弁護士に戻り、政治の犠牲になっている市民を救っていきたい。その歩みを止めることはありません」と力を込めた。 

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投票率47・23% 過去最低更新

 県選挙管理委員会は21日、参院選熊本選挙区の投票率は47・23%だったと発表した。期日前投票をした有権者は25万8732人で、選挙期間が1日長い前回2016年より8418人増えたが、投票率は4・23ポイント低下。1947年の第1回参院選以来初めて50%を切った。

 県選管によると、市町村別の投票率は五木村が72・14%で最高。最も低かったのは荒尾市の43・12%。

 参院選の県内投票率は74年の80・80%が最高。一方、13年に52・30%となり、初めて全国平均を下回った。さらに16年には全国平均を下回る51・46%で過去最低を更新した。

 当日有権者数は147万1767人(県選管調べ)。 

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