自公 危なげなく2議席 松山氏、大差でトップ 新人下野氏2位当選

西日本新聞 ふくおか版

当選を決め、花束を受け取る松山政司氏(右) 拡大

当選を決め、花束を受け取る松山政司氏(右)

初当選し支持者と笑顔で握手を交わす下野六太氏(左)

 9人が3議席を争った参院選福岡選挙区は21日に投開票され、自民党現職の松山政司氏(60)がトップで4選を果たした。公明党新人の下野六太氏(55)=自民推薦=が2位で初当選。公明は改選数が2から3に増えた前回3年前に続き議席を確保し、自公で再び2議席を獲得した。旧民進党系が競合した立憲民主党現職の野田国義氏(61)=社民党推薦=は3番手で再選した。

 松山氏は分裂選挙となった4月の知事選のしこりも残る中での戦いとなったが、政権党の強みを生かした分厚い組織戦を展開。「勝って当たり前との雰囲気」(陣営関係者)を引き締めながら、県内全域でまんべんなく票を集め、2位に18万票以上の差をつけて圧勝した。

 下野氏は、支持母体・創価学会の手堅い集票力を武器に初当選。前回3年前に公明が24年ぶりに議席を得た時の約46万8千票を上回る50万票を目指したが、目標には届かなかった。

 野田氏は議席を守ったが野党分裂の難しい状況下での戦いとなった。同じ旧民進系の国民民主党が新人の春田久美子氏(52)を立て、支援組織の連合福岡傘下の労働組合が割れ、支持票が分散した。世論調査では野党トップの立民。金融庁の審議会の報告書に端を発する老後資産の問題などを前面に訴え、政権批判票を集めた。

 共産党新人の河野祥子氏(39)は若者や女性をターゲットに無党派層の取り込みを図ったが及ばなかった。政治団体「NHKから国民を守る党」新人の川口尚宏氏(50)、「安楽死制度を考える会」新人の本藤昭子氏(77)、「幸福実現党」新人の江夏正敏氏(51)、「オリーブの木」新人の浜武振一氏(53)は浸透することができなかった。

■松山氏「誠実に頑張る」

 4選を決めた自民現職の松山政司氏は福岡市中央区のホテルで支持者の握手攻めにあいながら「政治の安定を訴えたことが理解された結果だ」と勝因を語った。

 選挙戦では、党の参院国対委員長や1億総活躍担当相を務めた6年間の実績をアピール。各種団体から推薦を集め、国会議員や県議と一緒に集会を重ねて支持基盤を着実に固めた。

 6年前は95万票を獲得。改選数3となって自身初となる今回は、同じ与党の公明候補もいることから、目標を70万票以上に設定したが届かなかった。

 4月の知事選での自民分裂や県連会長選を巡るごたごたにより、選対本部が立ち上がったのは公示のわずか2週間前だった。選対幹部は「挙党態勢」を声高に叫び、一致結束を促した。

 遊説した県内各地で、4期目はさらに政権や党の中枢としての活躍を求める声が寄せられたという。「訴えてきた政策を、より誠実に謙虚に進める姿勢で頑張りたい」と抱負を述べた。

 会場には3人の孫が姿を見せた。「最大の癒やし。選挙期間中もありがたい存在だった」。腕に抱くとじいちゃんの顔になった。

■下野氏「福岡から教育改革」

 日焼けした顔を引き締め、深々と頭を下げた。「福岡県が都市圏だけでなく、隅々まで発展できるように尽くしていきたい」。初当選を決めた公明新人の下野六太氏は福岡市博多区の事務所で声を張り上げた。

 「当選確実」の一報が伝わると、支持者が集まった事務所に万雷の拍手が響き渡った。「投票率が下がり厳しい面もあったが、選挙区に2議員そろった存在感は大きい」と党関係者はかみしめるように語った。

 中学の保健体育教諭として30年間、生徒たちと向き合ってきた教育の最前線から、昨年7月、政治の世界に飛び込んだ。そこから1日も休むことなく、県内を走り回った。支持母体の創価学会に加え、教え子たちからのエールが力になった。推薦を受けた自民幹部の来援も受け、「自公で安定の2議席を」と訴え支持を固めた。

 「子どもたちに達成感を味わわせ、自信を持って人生を前向きに生きていけるような教育改革を福岡から推し進めたい」。下野氏は力強く誓った。

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