熊本西先鋒躍動16強 小柄な白石「狙うは優勝」 金鷲旗

西日本新聞 スポーツ面

 令和元(2019)年度金鷲旗高校柔道大会は第2日の22日、競技を開始し、女子の4回戦までと男子の2回戦の一部までを行った。女子は春の全国選手権を制した富士学苑(山梨)のほか、同3位の敬愛(福岡)や同8強の熊本西、長崎明誠などシード校が順当に16強入り。昨年まで2連覇をしていたノーシードの南筑(同)は4回戦で敗れた。また立命館宇治(京都)の先鋒岡田恵里佳(3年)が、女子では大会最多タイの16人抜きを果たした。男子では連覇を狙う国士舘(東京)、全国選手権準優勝の大牟田(福岡)が初戦を突破。若松(同)も1回戦を勝ち上がった。23日は女子の決勝までと、男子の3回戦までを行う。

 13年ぶりの16強入りが決まると、明るい表情で汗を拭った。女子の熊本西の先鋒白石響(3年)が、創成館(長崎)との3回戦で「人生初」という5人抜きを達成し、チームを波に乗せた。「狙うは優勝。今日は足技が単発になってしまった。崩れてもつないでいかないと」と喜びは控えめ。初の頂点に向けて気を引き締めた。

 48キロ級の白石は、壁となっている宿敵への悔しさを力に変えてきた。「若菜を倒したい」。シニアや世界の舞台で闘う南筑の大将古賀若菜(3年)に勝てずにいる。昨年夏の全国総体決勝では指導2差で敗れ、同年11月の九州新人大会ではゴールデンスコア方式の延長戦で前に出ていったところで内股を決められた。白石は今春、減量がうまくいかずに1階級上の52キロ級で臨んだ全国選手権で優勝。それでも古賀の存在はずっと気にかけてきた。

 「最後の決め手を大事にしろ。チャンスは何回かしかない」。荒木伸知監督に言われ続けた言葉を意識。金鷲旗で手応えをつかみ始めた。全国選手権16強の淑徳(東京)との2回戦で1人を抜き、3回戦ではスピードを生かした得意の小内刈りを連発。「止まったら負け。大きい相手につかまれる」と5人を抜いた。続く4回戦の児玉(埼玉)戦でも2人を抜き、流れをつないだ。

 5回戦は昨年8強の広陵(広島)が相手。ライバルの古賀を擁した南筑は4回戦で敗退したが、白石の勝負はここからだ。「後ろの選手が少しでも安心して見られるよう、自分が取っていく」。熊本市出身の小柄なエースが、伝統の抜き勝負で躍動を続けている。

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