元V副将の心身支えた「姉」 金鷲旗準優勝の敬愛 コーチ兼寮監の畑村さん

西日本新聞 社会面

 金鷲旗柔道大会で3年ぶりの優勝を目指して闘った敬愛(北九州市)は、23日の決勝で富士学苑(山梨)に敗れ、準優勝に終わった。選手たちを心身両面で支えてきたコーチ兼寮監の畑村愛恵(かなえ)さん(24)は、同校が金鷲旗で優勝した2012年の副将。涙をこぼす選手たちの肩を抱き「ここで終わりじゃない」と次の一歩へ背中を押した。

 「深呼吸して」「大丈夫、大丈夫」。出場を控える選手の背中をたたき、激励して送り出し、声援を送り続けた。しかしチームは決め手を欠いたまま惜敗。涙をこらえきれず、うつむく選手たちの襟をぎゅっとつかんだ。「選手たちの頑張る姿を見てきたので、私も悔しくて」

 今年4月、コーチ兼寮監に就いた。コーチとしては「金鷲旗で勝ち抜くには、特にチームワークが重要」と優勝経験者ならではのこつを伝授。吉元幸洋監督(51)は「チームを引っ張る原動力になっている」と信頼を寄せる。

 加えて寮監として、選手と寝食を共にする。毎日の献立を考えたり、他の寮のスタッフと一緒に食事を作ったり。辻野瑠流伽(るるか)主将(3年)は「食事は毎日おいしいです。柔道のアドバイスだけでなく、監督には相談しにくいことも気軽に話せます」。選手にとっては姉のような存在でもある。

 畑村さんは柔道経験がある父の影響で保育園のころから柔道を始め、敬愛中に進学。そのまま同高に進んだ。大学卒業後は柔道から離れ、東京で不動産の営業職に就いたが、吉元監督に請われて古巣に戻った。

 金鷲旗奪還は逃したものの「ここで終わりじゃない。インターハイに向けて気持ちを切り替えてほしい」。今回のチームには2年生が3人入り、経験を積んだ。来年もある。畑村さんと選手たちの新たな戦いがまた、始まる。

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