富士学苑 手堅く頂点 主将黒田の1勝守り切る 金鷲旗高校柔道

西日本新聞 スポーツ面

【女子決勝・富士学苑‐敬愛】敬愛の貫目(下)から内股で技ありを奪う富士学苑の黒田 拡大

【女子決勝・富士学苑‐敬愛】敬愛の貫目(下)から内股で技ありを奪う富士学苑の黒田

金鷲旗高校柔道大会で初優勝し、胴上げされる富士学苑の矢崎監督 【女子決勝・富士学苑‐敬愛】敬愛の辻野を攻める富士学苑・小斉(左)

 勝負の分かれ目と自覚していた。中堅同士が激突した敬愛との決勝。富士学苑の黒田は得意の内股を信じてかけた。「主将はチームの顔なので負けられない」。同じ78キロ級の相手から技ありを奪い、抑え込んで合わせ技一本。相手副将と分け、後続もリードを守っての初優勝に「安心しました」と笑顔を輝かせた。

 黒田は昨年団体戦で結果を出せず、メンバーから外されたこともある。副将で臨んだ金鷲旗でも5回戦で南筑(福岡)の素根輝(環太平洋大)に抜かれ、チームも敗れた。既にシニアでも活躍していた超高校級の相手とはいえ「団体戦は最低でも引き分ける」をチームの約束とするだけに「最低でも自分が止めないといけなかったけど、手も足も出なかった」と力不足を痛感した。

 昨夏主将に就任すると、苦手だった守りの練習に注力。恐れず内股へいく機会が増え、5月のスペインジュニア国際78キロ級で準優勝した。金鷲旗直前には仲間とともに一本を取るまで終わらない乱取りを5人連続で実施。1人リードされて回ってきた藤枝順心(静岡)との準々決勝では相手次鋒と中堅を内股で抜き、準決勝でも過去に分が悪かった桐蔭学園の大将朝飛真実(3年)と引き分け「主将としての意地を見せられた」と笑顔で汗を拭った。

 世界ジュニア女子57キロ級を3連覇した舟久保遥香(三井住友海上)らを輩出するなど勢いが増す富士学苑。今年も黒田以外に全国選手権個人戦の準優勝選手3人を擁するなどホープぞろいで、2003年世界選手権男子90キロ級に出場した矢崎雄大監督は「私自身が出られなかった五輪に教え子を出したい。(24年)パリ五輪を目指して頑張ってほしい」と願う。黒田も「ジュニアからシニアの大会で勝って五輪を目指す」と決意。その前に全国総体も制し、高校3冠で自信を深める狙いだ。

■福岡出身小斉が奮闘  叔父に続く大旗

 富士学苑の次鋒小斉が憧れの叔父や先輩に続いて大旗をつかんだ。叔父は世田谷学園(東京)で1992年に優勝し、国際大会などで活躍した故小斉武志氏。昨年まで2連覇した南筑の素根や古賀若菜(3年)は田主丸中(福岡県久留米市)の先輩だった。小斉は準決勝で相手中堅に一本勝ちを収めると、決勝では中学の先輩でもある敬愛の辻野を攻め抜いた末に引き分け「素根先輩には及ばないけどチームに貢献できた」と笑顔。「将来は叔父さんのように優しく強く慕われる選手になる」と誓いを新たにした。

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