大分県椎茸農協「風評で被害」 東電に26億円賠償請求

西日本新聞 夕刊

 2011年の東京電力福島第1原発事故の風評被害で大分県産干ししいたけの価格が下落したとして、全国一の生産量を誇る大分県椎茸(しいたけ)農業協同組合(阿部良秀組合長)が東電に対し26億2059万円の損害賠償を求め、国の原子力損害賠償紛争解決センターに裁判外紛争解決手続き(ADR)を申し立てたことが24日、分かった。代理人弁護士によると、同様の申し立ては関東や東北ではあるが、西日本では珍しいという。

 農協によると、放射性セシウムが国の基準を大幅に下回る1キロ当たり10ベクレル以下の干ししいたけだけを出荷していたが、東日本を中心に一部の県で生産された干ししいたけから比較的高い放射性セシウムが検出されたことから、全国で買い控えが発生。安全な大分産も量販店や学校給食への卸しなどが減り、損害を受けたと主張している。申し立ては17日付。

 事故前の県産干ししいたけの平均単価は1キロ当たり4千円台だったが、11年度は同3404円に下落。13年度は同2427円まで落ち込んだという。農協側は事故後の12~14年度分の損害賠償を求めている。

 大分県の17年の生産量は1044トンで、全国生産量の約4割。全国乾(ほし)椎茸品評会では21年連続、団体優勝している。阿部組合長は24日に記者会見し「生活できないとシイタケ栽培をやめた農家もいた。生産者に非はなく、東電には責任を認めてほしい」と訴えた。 

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