懐かしの味 夫婦で提供 上川端商店街「田園の風景」 朝倉野菜使い復興支援も

西日本新聞 ふくおか都市圏版

 表は八百屋さん、奥は食堂という不思議な店が、福岡市博多区の上川端商店街にある。朝倉青果市場(朝倉市)のサテライト店「田園(むら)の風景」。椿博人さん(78)、喜代香さん(78)夫妻が営む食堂の新鮮な食材と懐かしい味が、近くのサラリーマンらの人気を集めている。

 同商店街の店先には野菜や果物が並ぶ。奥に進むと、肉じゃがや小松菜の炒め物、カボチャのあんかけ、ナスの煮浸しなど総菜の小鉢と、刺し身や焼き魚、魚の煮付け、フライ、トンカツなどの大皿がずらり。博多川沿いの遊歩道から入る裏口もある。小鉢を選んでいると、さっと、みそ汁とご飯を出してくれる。

 喜代香さんの弟で、朝倉青果市場社長の広瀬修一さんから頼まれ、2006年夏、長年夫婦で営んだ鮮魚店をたたんで開店。「やってみたら、楽しくて、楽しくて」と喜代香さん。

 毎朝4時に起き、魚は福岡市中央区長浜の鮮魚市場で仕入れる。元が魚屋さんだけに、鮮度を見る目は確か。野菜は目の前の新鮮なものを献立に応じて選び取る。営業時間は午前11時~午後4時。開店当初から一緒に働く田北真理子さんら従業員3人が支え。閉店後も同6時半ごろまで翌日の仕込みに追われる。

 「人工調味料は使わない。小鉢やみそ汁のだしはイリコと昆布。体にいいから。自信があるものだから堂々と商売できる」。喜代香さんの歯切れのいい声に味もアップ。「お客さんに『おいしかったよ』と喜んでもらうと元気が出る」

 朝倉青果市場は、青果販売を一時外部委託していたが、7月から直営を再開。九州北部豪雨の被災地を含め筑後川流域の野菜や果物も扱う。新天町商店街(福岡市・天神)の直営店「吉祥果」とともに、朝倉の作物売り込みに本腰が入る。

 博人さんは「食堂の料理で新鮮な朝倉の野菜を味わってほしい。少しでも復興のお役に立てれば」。

 ごはん、みそ汁に大皿1品、小鉢3品で700円。刺し身は小鉢2品付き千円。食堂は日・祝日休み。同店=092(282)0612。

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