中国国防白書 米けん制 台湾問題武力行使も辞さず 4年ぶり発表軍拡鮮明

西日本新聞 国際面

 【北京・川原田健雄】中国政府は24日、4年ぶりとなる国防白書を発表した。米国について「核やミサイル防衛などの能力を高め、世界の戦略的な安定を損ねている」と名指しで批判。南シナ海の諸島と沖縄県・尖閣諸島を「中国固有の領土だ」と主張し、日本などをけん制した。今世紀半ばまでの「世界一流の軍隊」づくりを目標に掲げ、軍事力を増強して米国に対抗していく姿勢を鮮明にした。

 「新時代の中国国防」と題した白書は、米国について「大国間の競争を仕掛け、軍事費を大幅に増やしている」と軍拡姿勢を非難。「軍事同盟を強化し、アジア太平洋の安全保障に複雑な要素を与えている」と指摘した。

 台湾問題も外国の干渉に反対する姿勢を表明。「台湾を中国から分裂させる者がいるなら、中国軍は一切の代償を惜しまない」と武力行使も辞さない姿勢を示し、台湾への兵器売却を認めるトランプ米政権を強くけん制した。

 日本に関しては、海上自衛隊護衛艦の事実上の空母化などを念頭に「軍事政策を変更し、対外的な軍事力を増強している」と警戒感を示した。

 尖閣諸島周辺での中国公船の航行や南シナ海の軍事拠点化は「法に基づく国家主権の行使だ」と主張。中国の国防費の増加も「公開性、透明性があり、支出の水準は合理的で適度だ」と正当化した。

 習指導部は2015年9月に兵力230万人のうち30万人を削減すると宣言した。こうした軍改革について白書は「陸軍を大幅に削減し、海軍、ロケット軍を適切に増員した」と説明した。

 中国の国防白書は15年5月以来。15年までほぼ2年に1度発表してきたが、陸海空軍の指揮系統を統合しスリム化する軍改革が進む中、公表されてこなかった。

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