映画「僕の帰る場所」福岡での上映先募集 ミャンマー人家族の葛藤描く

西日本新聞 夕刊

映画「僕の帰る場所」の一場面ⓒE.x.NK.K. 拡大

映画「僕の帰る場所」の一場面ⓒE.x.NK.K.

 日本出身のミャンマー人の少年が二つの「母国」の間で悩み、成長する姿を描いた映画「僕の帰る場所」の製作者が、福岡県内で映画を自主上映してくれる団体や劇場を募っている。アジア最大級とされる「東京国際映画祭」で2冠に輝いた作品で、映像は無償で貸し出す。監督の藤元明緒さん(31)は「アジアに近い福岡で、外国人との相互理解を深めるきっかけになってほしい」と話している。

 映画は、軍事政権下のミャンマーで民主化運動に関わり、日本に移住したミャンマー人家族の物語。待ち望む難民認定が下りない中、しびれを切らした母親は主人公の6歳の少年と、3歳の弟を連れて帰国する。前半は日本で孤立して生活苦にあえぐ両親の焦燥を、後半は日本生まれの主人公がミャンマーでの暮らしに戸惑いながらも、成長していく姿を描く。

 モデルになったのは、藤元さんの知人の在日ミャンマー人家族。「家族や母国を背負い、国境を越えて暮らす人の体験をそのまま共有してほしい」との思いを込め、4年を費やしてドキュメンタリー風の作品に仕上げた。

 2018年10月に公開され、17年度の東京国際映画祭でアジア部門の作品賞などを受けた。これまでに大分や熊本、佐賀を含む20都道府県の劇場で上映され、6月から各地で自主上映を呼び掛けている。

 法務省によると、昨年の在留外国人数は約273万1千人で過去最高を更新。今後もさらに増える見通しだ。藤元さんは「在日外国人と日本人の関わりはまだ薄い。国籍を超えた人間関係を築く人が増えてほしい」。プロデューサーの渡邉一孝さん(33)は「福岡はアジアの玄関口。映画は九州在住の外国人の理解を深める助けになるはず」と上映を呼び掛けている。

 問い合わせは、NPO法人「日本・ミャンマーメディア文化協会」=info@jmmca.or.jp=まで。 

 

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