新生剣道部に名門の心 宮崎・本庄高、復活戦で健闘 玉竜旗高校剣道男子

西日本新聞 社会面

 剣道の活躍で地域に活気を-。本庄(宮崎)は10年以上休部状態だった剣道部を昨年復活させ、27日玉竜旗高校剣道大会に1年生男子5人で臨んだ。復活の立役者は剣道の名門・高千穂(同)のかつての指導者や選手だった。

 本庄は同県国富町にある唯一の高校。創立106年の伝統校だが、過疎化などに伴い入学者は13年連続で定員割れしている。複数の部活動が休眠状態で、スポーツに取り組む地元の中学生も町外に流出してしまう。今春まで校長を務めた佐伯浩美さん(56)は「学校を活気づけるのは、やはり部活」と昨年までにサッカー部などを復活させた。

 自身も高千穂剣道部出身の佐伯さん。監督時代に女子を玉竜旗連覇の栄光に導き、剣道への思い入れはひとしおだ。監督を任せたのは自身も指導し、高千穂で選手として活躍した吉本剣志郎さん(43)だ。佐伯さんはかつて、吉本さんの父政美さん(故人)から後継指名を受けて監督になった。“高千穂イズム”のバトンが、新天地へと引き継がれることになる。

 「部活を通じてクラスや学校でリーダーになれる生徒を育ててほしい」。佐伯さんに託された吉本監督は、部員に提出させる日誌を大切にする。剣道のみならず、日常で感じたことや生活の目標…。指導に悩むときは、選手時代に監督だった父と交わした日誌を見直す。「自分の根底にはおやじと佐伯先生の教え、高千穂での経験があるんです」

 学法福島(福島)との初戦。次鋒の中武遥希選手が2人を抜くなど上級生相手に健闘したが、延長の末に惜敗した。「技術は拮抗(きっこう)していた。勝負を分けたのは何か。準備不足なのか、精神面なのか。日誌を見返してもいい、自分たちで考えるんだ」。吉本監督は時間をかけて選手たちに語り掛けた。大将の木島遥瑠斗(はると)選手は「消極的になったら打たれた。来年、最終日まで残るために、まずは生活面で雑な点を見直したい」。

 「高千穂と切磋琢磨(せっさたくま)できるライバルになることが恩返しにもなるし、学校を活気づけることにもつながる」と吉本監督は見据える。新生剣道部が、一歩ずつ進んでいく。

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