西陵一丸「師へ大旗を」 9年ぶり長崎制し勢い 玉竜旗高校剣道

西日本新聞 スポーツ面

 長崎王者のエンジンがかかってきた。初日に中堅まで回った西陵が、この日は前の2人だけで完勝。次鋒野口雄斗(3年)が3回戦で4人、4回戦で3人を抜いた。「これが本来の戦い。最終日はどこも強いので、最初から全開でいく」。大将の橋本和馬主将(同)は先を見据えた。

 2009年に全国選抜大会を制し、玉竜旗で3位に入った強豪。だが近年は同県の島原と差が広がり、ライバルが優勝した昨年の玉竜旗は初戦の2回戦で敗退した。橋本は「厚くて高い壁を越えないと全国には行けない。より強い気持ちで臨む必要があった」と語る。

 選手の模範が、昨年3月に監督を退任し、今大会女子決勝で審判を務めた片山倉則師範だ。67歳の今も日々の素振りやランニングを欠かさず、剣を交えて指導。「泰然自若」を信条とし、負けても怒鳴らず冷静に諭す。中堅の大森宙偉(同)は「僕らとも真剣に勝負し、良い所を打てば認めてくれる。先生が謙虚に毎日稽古されるのだから、僕らはもっと頑張らないと」とチームの思いを代弁する。

 最高位の8段を持つ片山師範に「やらされる練習は効果半分」と自主性を促されると、部員たちは各学年1人ずつで3人一組のグループをつくり、年齢に関係なく意見を出し合う雰囲気をつくって高め合った。6月の長崎県大会決勝で島原を破り、9年ぶりに優勝。全国総体出場を決めた。

 同県剣道連盟の強化委員長も務める片山師範は多忙で今大会男子の試合を見ていないが「慌てずに戦ってほしい」と願う。1994年に長崎西の女子で全国総体を制した師範が高校三大大会で唯一手にしていないのが玉竜旗。板村尚幸監督は「先生に玉竜旗をささげたい」と誓う。目指すは初優勝での長崎勢連覇だ。 (末継智章)

PR

PR

注目のテーマ