作兵衛最大の原画2点展示 いのちのたび博物館

西日本新聞 北九州版

 筑豊の炭鉱記録絵師、山本作兵衛(1892~1984)が描き残した中で最大とされる2点の原画を、北九州市立自然史・歴史博物館(八幡東区)が期間限定で公開している。600点近くの記録画は2011年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」に登録。2点は登録作品ではないが、他に例がない大きさを生かした細部の表現や構図が特徴だ。普段は展示していない他の原画8点も公開し、館保管の原画が「勢ぞろい」した。

 いずれも縦92・5センチ、横148センチ。館が1975年の開館時、作兵衛に制作を依頼した。通常はレプリカを常設展示している。今月、作兵衛関連のドキュメンタリー映画封切りを受け、原画を公開することにした。日比野利信学芸員によると、作兵衛の日記に「精魂を込めて描いた」旨の記述があるという。

 男女1組の採掘を描いた1点は、記録画でよく見られる構図。画面が大きく、背中の入れ墨の表現が細かい。もう1点は、坑道から石炭を運び出すトロッコや煙突、坑木置き場を俯瞰(ふかん)的に配置。画面の大きさを生かした。

 作兵衛の記録画の多くが洋紙を使用している一方、2点は館が用意した和紙に描いた。日比野学芸員は「保存に適した和紙である点でも価値がある」と話す。

 9月2日まで。常設展の入館料(大人600円など)が必要。

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