2017年7月の九州豪雨で被災した住民の一部が

西日本新聞 社会面

 2017年7月の九州豪雨で被災した住民の一部が、原則2年の応急仮設住宅の入居期限延長を求めていたのに対し、福岡県の小川洋知事は延長しないと表明した。16年の熊本地震では延長が認められた。違いは国が特定非常災害に指定したかどうかにある。

 不幸にも自宅や家財を失った個々の住民にとって、国による災害の“線引き”に何の意味があるだろうか。一人一人違う生活再建のテンポに合わせてこそ「寄り添った対応」と言えるのではないか。

 東日本大震災や熊本地震で、復興を巡る有識者会議の長を務めた五百旗頭(いおきべ)真・兵庫県立大理事長は、熊本の復興提言で「この災害多発の列島では、どこでも被災地となりうる。被災地とその住民を国が可能な限り支える、それを一般方針とすることが、国の国民に対する誠実さではあるまいか」とうたった。災害のたび「できることは全てやる」と繰り返す国のトップはどう受け止めるか。 (前田淳)

PR

PR

注目のテーマ