工藤会本部独自売却断念 北九州市と賠償仕組み大筋合意

西日本新聞 社会面

 特定危険指定暴力団工藤会の本部事務所(北九州市小倉北区神岳1丁目)の撤去を巡り、工藤会側が市側と売却交渉を進めつつ、独自売却にも動いていたが、7月末に市側に対し「(独自での)民間売却は断念した。その話はなかったことにしてほしい」と、交渉継続の意思を示していたことが関係者の話で分かった。市側と工藤会側が、売却益による襲撃事件被害者への賠償スキーム(仕組み)で大筋合意したことも判明。同会側が折り合える金額を示す購入者が出てくるかが今後の焦点となる。

 今年1月から交渉を担う市プロジェクトチーム(PT)本部長の梅本和秀副市長が2日、進み具合を説明する記者会見を開いた。

 PTは市内外の31企業・団体に、土地購入の検討を要請。不動産2社とは具体額の提示にまで至ったが、工藤会側とは最終合意できなかったという。

 工藤会側は6月末から、インターネットサイトでマンション用地として土地を1億4千万円で売り出すなどしていたが、梅本副市長は「交渉先とは合意に至らなかったと聞いている」と明かした。

 一方、PTが購入希望先を探し、仲介した場合、工藤会側が売却益を賠償金に充てる考えをもともと示しており、市側は工藤会側が提示していた賠償スキームを検証してきた。

 スキームは売却益から建物の解体費や滞納する税金などを差し引いた「残余金」を、福岡県暴力追放運動推進センターに預ける契約を結ぶのが柱。センターが資金管理を市暴追推進会議(市が事務局)に委託し、裁判所で賠償額が確定すれば、被害者に支払う内容で大筋合意したという。

 梅本副市長は「市などが関与することで、希望者に安心して購入を検討してもらえる。早期解決に向け努力したい」と話した。

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