怖い話である…

西日本新聞 オピニオン面

 怖い話である。直径130メートルの小惑星が7月25日、地球とニアミスしていたとの報道があった。もし衝突していれば東京都ほどの範囲が壊滅したという

▼小惑星は地球から約7万2千キロ離れた宇宙空間を通過した。遠く感じるが、直径1万2700キロ余りの地球を6個並べた先の場所だった。天文学的にはこれをニアミスと呼ぶそうだ

▼さらに肝が冷えるのが、接近を察知したのが通過前日だったこと。仮に地球直撃軌道をたどっていたら、たった1日では、衝突地点を割り出せても住民総避難は不可能。科学がいかに発達しても過信するなという宇宙からの警告と受け止めたい

▼思えば、地球を支配した恐竜を6500万年前に絶滅させたのは、直径10キロ超の巨大隕石(いんせき)。メキシコ・ユカタン半島に巨大クレーターが残る。その時何が起こったか。あくまで一説だが、半径千キロ内の生物は一瞬で死滅。マグニチュード10超の地震、高さ300メートル超の津波が発生し、空は暗黒に覆われ酸性雨が

▼自分が生きている間にそんなことは起こるはずがない。そう高をくくる人もいるだろう。だが可能性は全くのゼロではない

▼1994年、シューメーカー・レビー第9彗星(すいせい)が木星に衝突し、九州も観測フィーバーに沸いた。衝突のエネルギーは広島型原爆の1億倍とも推定されていた。これが木星でなく地球だったら人類は滅亡していただろう。わずか25年前のことである。

PR

PR

注目のテーマ