曩祖八幡宮、境内に12社 今秋から「令和の大改修」 飯塚市

西日本新聞 筑豊版

 飯塚山笠のスタート地点として知られる飯塚市宮町の曩祖(のうそ)八幡宮。社務所などの老朽化が進み、今秋からは「令和の大改修」が計画されている。そもそもどのような神社なのか、歴史を探った。

 本町商店街近くの路地を歩くと、鳥居があり、参道の階段を上ると、拝殿が見えた。「その参道は飯塚天満宮に向かうためのものです」。八幡宮の清掃などに取り組む「壇の上会」の会長で郷土史家の竹下茂木さん(74)が教えてくれた。飯塚天満宮?

 1906年の神社合祀(ごうし)令により、各地から神社が集められた。今では境内には八幡宮だけでなく、飯塚天満宮、祇園宮、若光稲荷神社など計12社がある。八幡宮と祇園宮へ向かう参道の階段もあり、竹下さんは「参道の階段が3カ所にあるのは珍しい。他にも見どころはありますよ」。

 社記によると、「元和年中(1620年頃)里民神殿を造営す」とある。「曩祖」とは、祖先の意味があるという。

 境内を歩くと俳人の高浜虚子の歌碑があった。1958年に次女の立子(星野立子)と八幡宮を参拝した。その後、長男の年尾も飯塚を訪れている。立子と年尾の歌碑も建立されていた。

 数多くの絵馬も奉納されており、福岡藩初代藩主の黒田長政とその家臣を描いた「黒田二十四騎図絵馬」もその一つ。縦2・15メートル、横1・49メートルで市有形文化財に指定されており、寄託した市歴史資料館で見ることができる。

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 歴史ある八幡宮ゆえに、建物の老朽化が目立つ。雨漏りのため、社務所の屋根はブルーシートで覆われている。改元に合わせ、八幡宮と壇の上会が「初めて」という大規模な改修を企画した。

 工事は2期に分かれる。1期目は参拝者控室や社務所、トイレが一体となった建物を新設し、2期目は各神社や神門の補強などに取り組む。完成には数年かかるという。毛利謙吾宮司代務者(52)は「参拝者が厳粛で、すがすがしい気分で参拝できるように改修したい。歴史ある神社をみんなで守っていきたい」と話している。

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 大改修の資金は浄財で賄い、募金集めの中心は、壇の上会の会員らでつくる八幡宮奉賛会(岡部透会長)が担う。商店主や地元企業などに趣意書を渡し、個人は1口1万円、法人は同10万円からの寄付を募る。目標は2千万円。協力者には境内にあったクスノキで作った「拍子木」などを贈る。

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