高齢者へ配食30年 「女性の会」意欲衰えず 北九州市

西日本新聞 北九州版

 手作りの弁当を高齢者たちに届ける配食サービスを、30年以上続ける女性たちの団体がある。北九州市小倉北区の市民団体「高齢社会をよくする北九州女性の会」(冨安兆子代表)は、ボランティア会員が地域活動の一環として始めた。配食事業は近年、大手の参入も増え、会の受注数は減少傾向にある。それでも「喜んでくれるお年寄りがいる」と会員たちの意欲は衰えない。

 7月中旬、城野市民センター(小倉南区)の調理室で、6人のボランティア会員が色とりどりのおかずを、手早く弁当の容器に詰めていた。肉と魚、煮物、あえ物、酢の物、卵、デザート。7品目のおかずが毎食入る。この日は、69食の注文があり、焼きサバと豚肉と野菜の炒め物が主菜だった。会員の光成(みつなり)鈴子さん(62)は「家族に食べさせたい料理を作っている」と笑顔を見せた。地元の野菜を多く使うなど工夫を凝らしている。

 城野市民センターの配食サービスは、毎週金曜日で、料金は1食500円(年会費3千円が別途必要)。北九州女性の会には、市内に複数の配食サービスのグループがあり、週4日までは注文に対応できる。高齢者だけでなく、子育てに忙しい若い母親からも注文があるという。

 配食サービスの市場は高齢化の進展や在宅介護の流れに伴い、拡大を続ける。厚生労働省の調査では2009~14年度の間に、市場規模は1・8倍になった。

 北九州女性の会の配食ボランティアは、1987年に「安心して老いることができる地域社会の実現」を目的にスタート。最も多いときで年間8万食だった配食は近年、大手の参入などで4万食を割り込み、活動拠点も減少している。光成さんは「高齢者の見守りにつながるだけでなく、ボランティアも社会とつながれる」と活動の魅力を語る。

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