トイレ焦点 企画展盛況 原始・古代から桃山まで 名護屋城博物館

西日本新聞 佐賀版

木村重隆陣跡から見つかった荘雪隠の実物大フロアパネルに座る来場者 拡大

木村重隆陣跡から見つかった荘雪隠の実物大フロアパネルに座る来場者

日本で最初に発見された金隠し(福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館蔵) 約20キロの重さがある肥桶をかつぐ来場者 お尻をふくために使った木製のヘラ「籌木」(福岡市埋蔵文化財センター蔵)

 唐津市鎮西町の県立名護屋城博物館で開かれている企画展「トイレのナゾを追え!! 肥前名護屋の厠(かわや)と雪隠(せっちん)」が、夏休み中の家族連れや観光客でにぎわっている。原始・古代から桃山時代までのトイレに焦点を当てたユニークな展覧会で、「トイレ談議」に花を咲かせる人も多いという。

 会場に入ると、実物大のトイレのフロアパネルが目に入った。豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、名護屋城周辺に築いた木村重隆の陣跡から見つかったトイレを再現したものだ。飛び石をつたって入り、大きな踏み石の上に座る構造。「荘(かざり)雪隠」と呼ばれ、実際は使わず来客に外観を楽しんでもらうトイレという。自由に写真撮影でき、しゃがんだ姿でポーズを決める人も多かった。

 「いつもの企画展と比べて楽しそうにおしゃべりする人が多いですね」と話すのは、学芸員の渕ノ上隆介さん(39)。全国のトイレ関連の発掘資料も取り寄せており、お尻をふくためトイレットペーパー代わりに使った木製ヘラ「籌木(ちゅうぎ)」や、福井県一乗谷朝倉氏遺跡から見つかった「金隠し」などが人気を集めていた。家族で訪れた福岡県久留米市の中学3年、角倉みなもさん(14)は「籌木は細く、よく拭けるなと感心した」と興味深そうだった。

 企画展では、中世から近代にかけ、し尿を肥料としてリサイクルしていたことも紹介。会場入り口には、畑までし尿を運んだ肥桶(こえおけ)をかつぐ体験コーナーもあった。重さ約20キロの肥桶を持った佐賀市の公務員、辻左介さん(22)は「し尿をこうやって運んで肥料にしていたとは驚きです。重いですね」と笑顔で話した。

 渕ノ上さんは「トイレは人間社会の文化や歴史を考える上で重要なテーマ。トイレをキーワードに、肥前名護屋の文化を感じてもらえれば」と話している。

 9月1日まで。観覧無料。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日休館)。

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