鹿児島市が大雨対応検証 警戒レベル見直し要望 発令地域の限定検討

西日本新聞

 7月の記録的大雨で全市民約60万人に避難指示を出した鹿児島市は9日、災害対応に携わった部局を集めた検証会議を開いた。市内全域への避難指示発令で市民が混乱したことを踏まえ避難指示などを出す区域を限定する検討をしたり、溢水で避難所を閉鎖したことから避難場所を見直したりする方針などが示された。

 また、今季から運用が始まった「大雨・洪水警戒レベル」について、警戒レベル4の中にある「避難勧告」と「避難指示」の違いが分かりにくく、市民の避難行動への混乱を招いたとして、国に見直しを求めていくことも明らかにした。

 会議では、警戒レベル4が示す「全員避難」に対し、全員が避難所に行くかのような意味に取られたことを報告。横浜市や広島市など土砂災害警戒区域の市民を対象に発令している市を調査し、発令の地域・対象者を限定できないか検討する方針を確認した。

 鹿児島市には避難指示発令後、「安全なのに避難しないといけないのか」「60万人が避難できる施設があるのか」などの声が寄せられたという。

 国が自治体に示したQ&Aでは、避難勧告と避難指示が同じレベル4に位置付けられることについて、「避難指示をレベル5にした場合、レベル4での避難勧告での避難が進まない懸念があり、同じレベルとし運用で使い分けた方が分かりやすい」などの意見を踏まえたとしている。

 桜島を抱える鹿児島市では噴火警戒レベルになじみがある。噴火警戒レベル4で避難準備、5では避難となっている。市の担当者は「火山と大雨でずれがあるので市民は分かりにくいと思う。大雨警戒レベルと避難情報が対をなしたものとするなど改善を求めたい」と話す。市は、鹿児島県や他市にも参画を打診し、今月中にも内閣府などに要望書を提出したいという。

 また、市は市民に避難行動をイメージしてもらう動画の作成を県内の民放4社に依頼した。自宅が安全な場所の場合「自宅避難」でも問題ないことや情報入手の方法などを盛り込む90秒の動画を社ごとに作り、8月下旬から各社のCM枠で放送する。

鹿児島県の天気予報

PR

PR

注目のテーマ