議会報告会、一度も開かれず 久留米市の基本条例制定10年 市民グループが開催要望

西日本新聞 筑後版

 久留米市議会に対し、議会基本条例に基づく議会報告会の開催を求める声が地元の市民グループから上がっている。議員や議会活動の在り方を定めた市議会基本条例は「意見交換の場を多様に設ける」としているが、2008年12月の条例制定以来、議会としての報告会が一度も開かれていないことが背景にある。

 久留米市議会基本条例は、議会改革の一環として県内の自治体で初めて制定された。前文と22条から構成され、議会活動のほか▽市民や執行部との関係性▽議員研修の充実強化▽議会事務局の体制整備-などを定めている。

 議会への市民参加や市民との連携を掲げた第6条には「議会は市民参加型の議会を目指し、市民との意見交換の場を多様に設けるものとする」との文言が盛り込まれている。具体的な意見交換の形式や回数などは示されていない。

 議会事務局によると、議員個人が市政報告会を開くケースはあるが、議会として報告会や意見交換会を開いたことはない。第22条は、条例の目的が達成されているかどうか議員の任期ごとに検討し、適切な措置を講じるとしているが、市民との意見交換については、これまで特段の対応は取られていないという。

 筑後地区では大牟田市や大刀洗町など、議会報告会が定着している自治体もある。久留米市の市民グループ「市民と議会が近づこう会」は6月、議会基本条例に基づく「市民との意見交換の場」の開催を求め、永田一伸議長宛ての要望書を議会事務局に提出した。共同代表の岩崎美枝子さんは「条例が空文化している。議員は支持者の声ばかりでなく、自ら市民の側に近づいて細かな提言や要望を聞いてほしい」と話した。

 永田議長は取材に「なるべく実施したい。どういう形でやるのが一番良いのか議会運営委員会で検証しながら話し合っていきたい」と語り、現在の任期中に議会報告会を開く意向を示した。その上で「単なるご用聞きでは『検討します』と答えるだけになってしまう。ある程度テーマを決めて意見交換をした方がいいのではないか」と語った。

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