筑陽野球、力の限り頑張った 作新学院に惜敗

西日本新聞 ふくおか版

 第101回全国高校野球選手権大会で、県代表の筑陽学園は6日目の11日、第1試合で作新学院(栃木)に延長戦の末、3-5で惜敗した。序盤から追う展開となったが九回裏に同点に追いついた。最後は力尽きたものの、粘りの「筑陽野球」で戦った球児たちに、スタンドから温かい拍手が送られた。

 午前8時からの第1試合にもかかわらず、約4万人が訪れ、今大会初の満員に。一塁側アルプススタンドは生徒や保護者らが応援に集い、青一色に染まった。

 初回、西舘昂汰投手(3年)は相手打線に先制を許し、三回にも1点を失ったが、その裏、安打から出塁。副主将の弥富紘介選手(3年)の適時打で1点を返す。

 六回表、リードを2点に広げられる。江口祐司監督の顔がプリントされた自作Tシャツを着て滋賀県から訪れた横田真侑花さん(28)は、昨秋の明治神宮大会から筑陽学園のファン。「夏の予選の準決勝も福岡へ観戦しに行った。選手を見ていると温かみが伝わるチーム」と話し、大声で選手たちを鼓舞した。

 点差を縮められないまま迎えた九回裏。有志を集い応援に駆け付け、同校の吹奏楽部と共に演奏していた太宰府市民吹奏楽団の吉原貴裕さん(29)は「あとはサヨナラしかない。勝ってほしい」と一層の力を込めトランペットを吹いた。

 気持ちは届いた。二死無走から連続安打でチャンスの場面。石川湧喜選手(3年)が三塁打を放ち、同点に追いつく。スタンドはこの日一番の盛り上がりに。石川選手の兄・淳也さん(23)は高校で投手をしていたが、腰を故障し野球を諦めた。試合前、兄をずっと甲子園に連れていきたかった、と話した弟の姿を見て「あの場で打てるとはすごい。自慢の弟」とそっくりな顔で笑った。

 しかし、反撃はここまで。延長十回表、2点を奪われるとその裏、上位打線が三者凡退に沈み、ゲームセット。「県予選でも逆転サヨナラで勝っていたので信じていた。先輩方には感謝を伝えたい」。野球部員の向井康介さん(1年)は言葉を振り絞った。

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ