間もなく終戦記念日

西日本新聞 社会面

 間もなく終戦記念日。平和を願う行事を開催する主催者の共通の悩みは、戦争を体験した語り部が高齢化で見つかりにくくなっていることだ。平和の尊さを語り継ぐため、戦争体験者の記憶を絵本にまとめたり、地元に残る空襲の痕跡を地図に落とし込んだりと工夫を重ねている。

 そんな中、旧満州(中国東北部)に移住し死地を何度もくぐり抜けた人の話が取材できた。米戦闘機グラマンの機銃掃射を受け「救われたのが不思議」と語った。終戦後、朝鮮半島で無理やり労働をさせられ下痢で半死半生の目に遭った。生き証人の話は生々しく心を打った。

 その集まりで別の戦争体験者から小冊子を渡された。自分が軍国少年だったことを振り返り、機銃掃射を受けた経験も記す。最後に「護衛艦の空母化、戦闘機の購入など、およそ『平和』から離れた方向に進んでいることに危機感をもつ」と結んでいる。同感である。 (日高三朗)

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