戦争の跡を訪ねて(3)現存 町家の防空壕を教訓に 福岡市博多区・額縁店

西日本新聞 社会面

店内の防空壕に入って、出入り口を見上げてみる。中は狭く、暗い 拡大

店内の防空壕に入って、出入り口を見上げてみる。中は狭く、暗い

 板間の床にある扉を開くと、地下防空壕(ごう)があった。階段を下りると、大人が横になるのがやっとの広さ。あおむけになり、1階の明かりを眺めながら考えた。「空襲で逃げ込んだ人たちは、どんなに心細かったことだろう」

 福岡市のJR博多駅近くの町家で、築約100年を刻む「立石ガクブチ店」。家人3人が掘った防空壕は広さ8畳、高さ1・6メートルほどだったが、地震や付近の再開発工事に伴い、大部分が埋もれた。

 「再び使うような時代にしてはいけない」。店主の立石武泰さん(67)は訴える。各地の防空壕では空襲などで倒壊した家屋の下敷きになり、中に避難した人が亡くなる事例もあった。

 悲惨な歴史を伝承するため、防空壕を公開している立石さん。「戦争では戦闘に無関係の市民も苦しめられる。過去の教訓と向き合うきっかけにしてほしい」

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