「産女の幽霊」16日開帳 年に1度、長崎市の光源寺

 長崎市に伝わる民話「産女(うぐめ)の幽霊」にまつわる木像と掛け軸が16日、同市伊良林1丁目の光源寺で開帳される。民話の中の幽霊は、母性愛あふれる女性として表現されている。楠直也住職(46)は子どもの虐待などが相次いでいることも踏まえ、「愛の尊さを考えるきっかけになれば」と話す。

 女性をかたどった木像は、白い和服をまとい、頬はこけ落ちている。ガラスが埋め込まれた目は物憂げだ。掛け軸には、しどけない姿で乳児を抱き、横目で恨めしそうに見詰め返してくる姿などが描かれている。

 民話によると、女性は京都で修行中の宮大工と恋仲になり、子どもを身ごもる。しかし男は修行を終えると長崎に。男を追って長崎に来た女性は男が別の女性と結婚していることを知り、ショックを受けて死ぬ。赤ん坊が気がかりで、幽霊となって現世に現れ、あめを買って母乳代わりに与えた、とされる。

 箱書きによると、木像は延享5(1748)年の制作とみられるが、制作者や同寺が所蔵することになったいきさつなど詳しいことは分かっていない。掛け軸も同様だ。長崎歴史文化協会元理事長の越中哲也さんは、木像が民話の基になったとの見方を示す。

 ご開帳は木像と掛け軸を外気にさらすため年に1度だけ実施。午前10時から午後4時、拝観無料。時間内に随時、民話の紙芝居も上演する。

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