「生徒の大半が『戦争を知らない子供たち』を知りません」

西日本新聞 社会面

 「生徒の大半が『戦争を知らない子供たち』を知りません」。中学の関係者からそう聞いた。「戦争-」は1970年代にヒットしたジローズの曲。ある世代まで反戦歌の代表として記憶し、口ずさめるだろう。しかし時代は令和だ。「戦争-」を知らない子供たちの存在に驚きはない。

 駆け出しだった30年前、取材先で高齢の方から戦争の話をよく聞いた。いや、聞かされた。本題が終わると「私は○○連隊にいた」と切り出し、それから長いと数時間。座して拝聴するのみだったが、さまざまな戦争を知った。

 今、戦争の話をしてくれる人は減った。戦争の話を直接聞いた経験を持つ人すら少なくなる。今後、そうした人たちは直接聞いた話をどう記録し語り継ぐのか、覚悟と責任が求められるだろう。「『戦争を知らない子供たち』を知らなくても、戦争のことは知ってほしい」。令和を生きる子供たちに、そう呼び掛けるためにも。 (塩田芳久)

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