故人へ感謝込め 精霊流し・万灯籠流し

西日本新聞 長崎・佐世保版

 初盆を迎えた故人の霊を、手作りの船などで送り出す精霊(しょうろう)流しが15日、県内各地であり、長崎市中心部では爆竹の音がにぎやかに響いた。佐世保市中心部の佐世保川では「万灯籠流し」があり、約2千個の灯籠が川面に浮かべられた。

 長崎市の精霊流しでは、親族で作った精霊船や町内会などのもやい船が市中心部に集まり、大勢の市民や観光客が騒々しく故人を送る初盆の伝統行事を見守った。

 精霊船を出した神奈川県秦野市の会社員飛永憲一さん(50)は、3月に亡くなった父親の好一さん(享年88)を悼むため、家族6人で帰省。「死に目に会えなかったのが心残りだった。せめてにぎやかに送ってやりたい」と街を練り歩いた。

 諫早市栗面町の森川義昭さん(69)は、昨年8月に亡くなった実母・石村昭子さん(享年91)の霊を送り出した。「長崎で被爆し、すぐれない体調と付き合いながらの人生だった」。Tシャツの背中には、感謝の気持ちを込めて「ARIGATO」の文字を縫い付けて親族13人で船を引いた。

 佐世保市天神町の野崎稔子さん(75)は万灯籠流しで、この春に大阪で亡くなった2歳上の姉を追慕し、ほのかな明かりに「突然のことでびっくりしたよ。姉さんの存在は大きかった。ありがとう」と語り掛けた。

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